約 1,346,958 件
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6929.html
ドラちゃん 【どらちゃん】 ジャンル アクションゲーム 対応機種 アーケード 発売元 クラール電子 開発元 アルファ電子 発売日 1980年 判定 クソゲー ポイント ドラえもんである必要性皆無単体のゲームとして普通にクソゲー 概要 ゲーム内容 問題点 評価点 総評 余談 プレイ動画 概要 のちに名作アーケードゲーム『クラッシュローラー』をリリースすることで有名になったクラール電子が発売したアーケードゲーム。 『クラッシュローラー』と同様に開発自体はアルファ電子(後のADK)が行っている。 本作は国民的キャラクター『ドラえもん』を題材としているが、あろうことか版元の小学館に無許可で発売され、裁判の末に回収処分となった(詳細は「余談」を参照)。それゆえ現在では幻のゲームと言われることも多い作品である。 ゲーム内容 4方向レバーで車を東西南北に動かす。ボタンで加速が可能。 追ってくる敵から逃げながらドットを集めて画面上部の赤い壁に付いたトゲを取り除く。 するとトゲがなくなって赤い壁に穴があき、その隙間を通れるようになる。その後ドラえもんに体当たりしてステージクリア。 ステージクリアごとにボーナスステージが登場する。一度だけボタンでハートを画面下から上向きに発射してドラえもんに当たるようハートの軌道を左右に操作するというもの。 ステージにはたまに点滅ドットが現れる。これを取ると蛇が現れ、敵を一体食べてくれる。しかし蛇は敵を食べると消滅するため、複数の敵を倒したい場合は複数点滅ドットを取る必要がある。 5000点到達でエクステンドとして残り機体が1ふえる。 問題点 単調かつ理解しがたいゲームシステム 本作はステージが1種類しかなく、敵キャラも犬・猫・猿の3種類あるが追尾アルゴリズムはどれも同じである。 そのためゲーム後半はワンパターンになりやすく、飽きやすい。同年発売『ドラキュラハンター』のように戦略性を持たせたシステムでもなければ、同じく1980年『クレイジー・クライマー』のようにとっさのアドリブ操作がものをいう作品としても完成度が低い。 それだけならまだしも、これらの敵は動きが妙にトリッキーで先を読みにくく、おまけに縦への移動がなぜか8ドット単位で急に動くという雑な仕様なため頻繁にぶつかりやすい。 敵を倒すのが運ゲーですぐに詰み、ゲームバランスが完全に崩壊しており劣悪である。 特徴の欄にもあるように、本作で敵を倒す唯一の方法は不定期に現れる点滅したドットを取ること。しかしその演出はなぜか蛇が画面上からやってきて接触した敵を食べて消すという意味不明なもの。何故こうなったのだろうか? そして本作はステージクリアで敵の数が一つ増えるという特徴があり、この蛇が攻略に重要である。 最低でも1ステージにつき1体蛇に敵を食べさせる事をステージ毎にしておかないと、後のステージでは敵が4~6体ほど平気で現れてすぐ囲まれる。つまり詰む。 しかし蛇を呼ぶための点滅ドットは出現する場所もタイミングも完全ランダム。そのためドラえもんに体当たりするまでどうにかして点滅ドットを取れないと詰む。 取れそうな位置に点滅ドットが出現したら取りに行きたいのだが、先にも述べたように敵の動きはトリッキーかつ急に8ドット単位で縦移動する。そのため自機が斜め移動できないのも相まって敵にぶつかり、詰む。 加えて、運よくドットを取れたとしても、蛇の横座標も完全ランダムである。そのため仮に蛇がきた所で「蛇と敵キャラの座標がずれて食べられない」という現象が起きるため詰む。 「なら時間をかけて待機すれば…」と画面の前のあなたは思うだろうが、本作は永久パターン対策として時間制限がある。そのためずっと点滅ドットを取らずにいると自機が爆発してやり直しであるため詰む。 このようにゲームバランスは完全に崩壊しており、一度ピンチに陥ったが最後、個人の実力や技量で持ち直すことが不可能なクソゲーとなっている。 また点滅ドットに自機を重ねるとそれだけで何重にも取得スコアが入る仕様(バグ?)もあり、残機が増える。作り込みの甘さも目立つ。 ドラえもんを題材にする必然性が皆無 無断使用してまでドラえもん素材を使っている割に、ここまで記してきた通りゲームシステムにドラえもん的要素は一切ない。 ステージにいる敵キャラは本作オリジナルの犬や猫や猿といった動物(*1)であり、絵柄も藤子不二雄タッチではない。ドラえもんの天敵という設定のネズミも出てこない。 評価点 ドラえもんのグラフィックは1980年という時代にしては良くできている。 また、基板には日本語フォントのデータが用意できるほどの容量を確保できない時代にタイトル画面で複数の球体を並べて「ドラちゃん」と日本語表記しているのも芸が細かい。 制限時間が来ると自機が強制的に爆発する仕様であり永久パターン防止の役割が機能している。 赤い壁を越えるとドットは復活するため、「ドラえもんに体当たりするまでいくつドットを取れるか」というやりこみ要素を見いだせる。 総評 「理解しがたいゲームシステム」「劣悪なバランス」「ドラえもんにする必然性が皆無」と、ドラえもんのゲームとしてもアクションゲームとしても中身がスカスカな子どもだましでしかなく、80年代最初期のゲームということを考慮しても酷い作品であることは否定できない。 諸事情からほぼすべての基板が回収処分されてしまったため、今では稼動している機体を拝む事はほぼ不可能であろう、幻のクソゲーである。 余談 リリースされた当時は1983年のパックマン事件(*2)を発端とした1985年の著作権改正によるプログラムの著作権保護が明文化される前だった事もあり、業界全体においては著作権の概念や法規意識が浸透していなかった時期であった。 実際、音楽を権利者に無断でBGMに使用している作品は本作以外にも散見されているが、発生した当時から著作権に厳しい姿勢をとっている小学館の、それも随一の人気と知名度を誇る作品そのものを無許可でゲーム化したという事実は時代を鑑みてもやはり大問題である。 結果としてクラール電子は小学館に訴えられ、上述の通り本作のアーケード基板はそのほとんどが回収処分されることとなってしまった。 本作のマイナーチェンジ版として、のちに『ドラミちゃん』が少数製造された。 しかしそちらは製造枚数が本作よりさらに少ないことに加えクラール電子が訴えられたことにより基板はほぼ全て回収処分、現在では全くと言って良いほどお目にかかれないものとなっている。 本作でのマイナスイメージを払拭しようとしたのか、後に発売された『クラッシュローラー』以降に発売されたクラール電子のクレジットは「CRAUL DENSHI」から「KURAL TWT」へ、さらにその続編である『コロスケローラー』以降は「KURAL ELECTRIC LTD」へと表記を変更している。 プレイ動画 + ...
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/2738.html
Big Rigs Over the Road Racing 【びっぐりぐす おーばーざろーどれーしんぐ】 ジャンル レース 対応機種 Windows 発売元 アクティビジョン 開発元 Stellar Stone 発売日 2003年11月20日 プレイ人数 1人 レーティング ESRB E (対象年齢6歳以上) 判定 クソゲー ポイント 世界最強のクソゲー動かないCPU走ってもいないのにコースクリア異常過ぎるバック速度YOU RE WINNER! 概要 特徴及び問題点 評価点 総評 修正版 余談 概要 「Rig」とは、アメリカ圏における俗語で大型のトレーラートラックのこと。 その名の通り、トラックを操作してCPUの相手トラックと競争し、パトカーからの追跡を振り切って特定の荷物を目的地に運ぶという設定の単純なレースゲーム。 だが、運搬すべき荷物もパトカーも見当たらず、相手トラックは微動だにしないという、完全にゲームとして成立していない前代未聞の出来。 本項ではこの訳の分からないゲーム(のような何か)について解説していく。 特徴及び問題点 ゲーム内容以前の不備 とあるステージを選ぶとゲームがクラッシュする。 ロードも長い。おまけにフリーズバグも頻発する。 外部入力機器が一切使えず、キーボードしか使えない。更に操作性が悪い上にキーの変更さえも出来ない。 また、オプションで設定できる項目ですら一度ゲームを終了するとリセットされる。 ハイスコアの項目があるがこちらもリセットされてしまう。このゲームにおいてスコアは全く意味がない。 「カスタムレースモード(自由対戦モード)」でステージを選択する際、ステージの画像が表示されないことがある。 そもそもステージの画像自体実際のステージと合っていないものが多い。 ゲームそのものもレースになっていない 先述の通りCPUの相手トラックが動かない為競い合えず、プレイヤーがただ1人ゴールまで独走するだけ。 一応、Tabキーを押すと敵車両の操作に切り替わるため、動かすこと自体は可能。しかし操作を戻そうと もう一度Tabキーを押すと確定でゲームが落ちる ため結局対戦として成立しない。 内部データ上はトラック以外にも数台のスポーツカーが存在するのだが、パトカーは内部データにも存在しない。つまり制作自体されていない。 操作するトラックの中には牽引車(キャブ)だけでコンテナが無いものもある。この時点で「荷物を運ぶ」という目的をかなぐり捨てている。一応、車内に荷物を置いて運んでいる、という(無理矢理な)解釈も出来なくはない。しかし、それなら普通の車を使えば良い話である。 フラグの管理がまともにできていないのか、2回目以降のレースではスタートと同時にゴール判定が発生してしまう。 「全てのチェックポイントを通過した」という判定がリセットされていないのが原因。そして全てのステージが周回方式であるためゴールの条件を満たしてしまうという理由。 そもそも、スタートとゴールの地点が同じという時点で「荷物を目的地に運ぶ」という設定が崩壊しているのだが、他の常識を逸した問題点を鑑みればそんな事はもはや些細な問題にすぎない。 物理法則を完全に逸した挙動・仕様の数々 垂直に近い斜面やマップ外の空間でも普通に走れたり、障害物及びトラック同士に当たり判定が無く通り抜けてしまったりと物理法則も完全無視。つまり障害物は実質背景扱いである。 高さの計算が狂っているらしくほぼ垂直の地面を走ると逆に加速する。 橋に当たり判定が無いため、橋を渡ろうとすると橋の下に潜り込む。 レースの限界範囲というものが設定されていない為、進み続けると前述のようにレース場を突き抜けてマップ外の何もない空間に出る。 ブレーキを長押しすると急にバックする。しかも普通に進むよりもバックした方が遥かに速いスピードで進める。 これについてはどうやら「後退速度に上限が無い」らしく、バックし続けるとスピードメーターがあっという間に何周もして光の速度(約30万km/s=10億8000万km/h)すらも超えてしまう。『F-ZERO』も真っ青である。 実際には、約1.23×10の37乗mph(約1.97×10の37乗km/h)(*1)に達すると、全てのチェックポイントを同時に通過したと処理され「YOU RE WINNER!」と表示されるため、これが後退速度の上限であるということが検証で判明している。 他のゲーム、例えばかの名作『グランツーリスモ3 A-spec』でも特殊なセッティングさえすれば簡単に2147483647km/hを出せるのだが、このゲームに関してはセッティングなどの面倒な手順を一切踏んでいない、デフォルトの状態でもバック操作だけで恐るべき速度を出せてしまうのである。 そしてどれだけスピードがあってもブレーキ1つで瞬時で0km/hになり停止する。 明らかにおかしいグラフィック ポリゴンが欠けているのか、時々地面が透けている事があったりする。 物の縮尺がおかしく、トラックと民家のドアの大きさが同じだったりする。 橋の支柱は地面にくっ付いておらず、空中に浮いている。恐らく「川の水」を描写し、見えなくする予定だったと考えられるが、造りかけのままになっていることは言うまでもない。 夜間ステージでは何故かボロボロになった小さな戦闘ヘリがある。 家ですら貫通するこのゲームだが何故かこれに近づくとちょっと引っ掛かる。 ステージ中には監視塔のようなものがあったりするので、戦場であるという解釈も出来なくはない。 道路の傍にある街灯の向きがおかしく、道路を照らしていない物がある。 昼のステージに夜間ステージでの光っている街灯が1つだけ存在する。 時間表示部分の数字が枠から食み出ている。 コースマップ表示も無い。 トラックのゲームなのに、ロード画面にはスポーツカーの画像が使われている。 BGMが流れない上効果音すら無い そのためクソゲーの最後の砦「曲は良い」という抜け道すら無く、全方面擁護不可能と言ってよい。 文法ミス「YOU RE WINNER!」 レースに勝利すると出る字幕「YOU RE WINNER!」 日本語には冠詞が存在しないため日本人だと気づきにくいと思うが、「YOU RE "THE" WINNER」とするのが正しい。冠詞の付け忘れは英語としては初歩中の初歩のミスであり(*2)、これがないだけでこの文は英語として正しく解釈出来なくなってしまう。 ニュアンスを汲んで意訳するなら「あんた勝者!」(*3)といったところか。 ちなみに『マリオパーティ』『ポケットモンスター エメラルド』『ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』でも全く同じ文法ミスが存在する。ただしそれらは日本の作品で、いずれも海外版ではちゃんと修正されている。 こんな出来のゲームの最後の最後にトロフィーと共にデカデカとそんな誤記が表示されるもんだから、本国アメリカでは「YOU RE WINNER」のフレーズは本作を象徴するネタとして扱われている。Googleや同画像検索で「YOU RE WINNER」で検索してみるとよく分かるだろう。 これについては「開発者が全員ロシア人(*4)だから、公用語が英語でない地域の人間が英語表現としては明らかにおかしな点に気づかなかった」という指摘されている。 その他 ミニマップも当然のように無い。 レースゲームというジャンルですでに標準化されているはずの機能であり、これが無いせいでコースの先が全く見通せない。 後述の「ULTRANAV」欄で全体のどれだけ走ったかは概ねわかるものの、コースの規模などは判断がつかない。 本作に 鋭いカーブや障害物、ギミックなどといった要素はそもそも存在しない ため、コースの先を見通したところで大した意味が無いと言えばないのだが… 特徴のある目印になるような建物もほぼ無く、今どの辺りを走っているのかを外観から判断するのは困難を極める。 順位表示も無い。相手CPUが動かないので不要だと言われればその通りなのだが。 LAP数の表示はあるのだが、全てのステージが1周固定であるため何の意味もない。 途中のゲートを全て通過していないとゴール判定されずゴールをそのままくぐり抜けてしまうのだが、どのゲートをくぐり忘れたのか外見上ほぼ確認できない。 一応、左上の「ULTRANAV」欄に多数表示されている赤いマーカーがそれぞれのゲートに対応し、ゲートをくぐると対応するマーカーが緑色に変わる(=全てのマーカーを緑色にするとゴールできるようになる)ため、ゲートをくぐった判定自体は確認できるのだが、各ゲートについては既にくぐったものかどうか視覚的に判断する手段は全くない。 本作にミニマップが無いことも合わせて、1度いずれかのゲートをくぐり忘れると、マーカーの順番とゲートの位置の対応関係を事前に完璧に記憶していない限り、後からどのゲートだったかという判断をするのはほぼ不可能であり、コースに沿ってゲートを総ざらいしていくしかない。 評価点 グラフィックの品質自体は多少レンダリングのバグはあるものの、2003年のDirectX 8世代のゲームとしてはテクスチャはそれなりにはキレイなので標準~やや良といえるレベル。 Windows 98, Pentium 3などのレガシーハードウェアでの動作を前提としたゲームではあるが、最新のAMD Ryzen, Nvidia RTX, Windows 11環境でも特にこれといった このゲームそのものが不具合なのだが 不具合はなく動作する。 800x600解像度固定ではあるものの、一応144fpsの高フレームレートは出るので、高リフレッシュレートのゲーミングモニターを使用してる人なら多少ではあるが恩恵はある。 本当に「空っぽ」なため、他のクソゲーのような苦痛や不快感といったものはほとんどない。 上述したように非常に低価格なので金銭ダメージによるショックも薄い。間違いなく史上最悪クラスのクソゲーではあるが実害は薄い。もっとも個人の価値観や捉え方にもよるが。 ゲームの内容も薄いため、「クリアするためにとんでもない苦行を強いられる」ということもない。 クソっぷりは突き抜けているが不快感は薄いので、かのヨンパチのように「酷さをネタにして笑う」という楽しみ方は出来なくもない。が、あちらと違ってまともなツッコミどころすら少ない為それもすぐ飽きが来る。 タイトルの「Big Rigs」は、日本語に訳すと「大型トラック達」と言った意味になるため、一応タイトル詐欺にはなっていない。 総評 兎にも角にも世界最強のクソゲーとして今もなお悪名高い作品であり、明らかに未完成品の状態で出た本作はもはやクソゲーを通り越して「商品」とすら言えない。開発途中の実行ファイルに無理矢理値札を付けているかのような代物である。 何より、問題点だけで塗り固められている本作だが、一番の問題はアクティビジョンが「このような不良品を堂々と世に出す」という、詐欺紛いの行為をしでかした事であろう。本作をプレイする事はまともな遊びとは言えず、単なる「有償デバッグ」と称しても過言ではない。 商業流通ゲームにおける「最低最悪の存在」としてこれからも本作は君臨し続けることであろう。 修正版 メーカーから公式にパッチが2回配布されたのだが、これによる改善点は「ステージ選択時に画像がちゃんと出るようになる」、「選ぶとクラッシュするステージが差し替えられて選べるようになる(*5)」、「効果音(トラックのエンジン音)が鳴るようになる」、「CPUのトラックが動くようになる」、「ハイスコアに記録が載るようになる」、「"YOU RE WINNER"の誤植が"YOU WIN"に修正される」…と微妙なところのみ。 敵トラックが動くようにはなったものの、何故かゴール寸前で停止してしまうため相変わらずどうやっても負ける事はない。もう何がしたいのか分からない。相手側が勝利するプログラムが作れなかったのだろうか? 追加されたサウンドも、スリップしているわけでもないのに突然タイヤのスキール音が大音量で鳴る。 アクティビジョンのサイトには本作に関する記述が無い。 余談 本作には説明書が付属していない。 パッケージは迫力があって面白そうに見える。実際の購入者の話の中には「エンボス加工があって(廉価帯ソフトでありながら)立体感や高級感をそれなりにアピールしている」と評している。 世界最強のクソゲーというジャンルでは「CRAZYBUS」と比較されやすいが、あちらは単なるテストプログラムとして開発されたものであるため、明確に区別されることが多い。 発売当時における出来事 ESRBは日本のCEROと同様のレーティング機関なのでゲームの質を問う場所ではないのだが、それにしても審査を拒否・「審査不可能」とされてもおかしくない出来である。この所為でESRBも本当に審査したのかどうかも疑われる始末だが、ESRBのサイトで本作を検索するとページは存在するのできちんと審査は通っているのは事実である。(参照) 最初から「Activision Value」という$10~$20前後(*6) の低価格帯シリーズ作品の1つとして発売しているので、金銭的なダメージはそこまで重篤ではない。日本で言うなら『SIMPLEシリーズ』クラスよりも安価な、電気屋の片隅に1000円(*7)で売られている廉価PCゲームのようなものである。 邪推の域でしかないが、低価格なら苦情も少ないだろうと言う魂胆のもとに最初から騙す気満々で販売しているという説もある。それが本当なら大問題であるが、真偽は不明。 しかし、低価格帯で入手できたのもあくまで発売当初の話。現在ではその(悪い意味で)伝説的な出来で話題となったためかコレクター品としての需要が高く、なんと中古品が200ドル前後という(ゲーム自体の出来からすれば)とんでもない高額で取引されている。未開封新品ともなるとさらにその数倍の出費は覚悟しなくてはならない。 ゲームの出来がクソ過ぎた結果逆にネタになり、需要と価格が上がるというのはデスクリムゾンやMAJORDREAM メジャーWii パーフェクトクローザーを彷彿させる。 Gamesparkにおいて「本来のコンセプトを再現したまともなゲームとしてPSPに移植する」というエイプリルフールネタがあった。 ユーザーサイドによる努力(?) こんなクソ以下の代物であっても一応タイムアタックは不可能ではない。Speedrun.comや動画サイトでその様子を見ることができる。 Any%では上述のパッチが当たっていない初期バージョンで順番にコースをクリアしていき、最後にプレイ不可能なコースを選んでゲームがクラッシュしたらゲームクリアというのがレギュレーションである…らしい。 世界最大級のビデオゲームのタイムアタックイベント「Awesome Games Done Quick」の2015年ではなんと本作でタイムアタックするプレイヤーが出現した。規定通りにゲームをクラッシュさせて渾身のガッツポーズを決めるプレイヤーの姿はなかなかにシュール。(動画) なお、100%の方のレギュレーションではv3のパッチ適用後のゲームが使われる。おそらく、初期版およびv2では全てのステージを遊べないため。 本作はPCゲームであるがゆえ、有志の手によって実車MODや非公式パッチ等が製作されていたりする。 またクソゲーハンターのAVGN氏によるネタCMが製作されたり等、「クソ過ぎて逆に人気が出る」という状況になっている。 開発元 開発元のStellar Stoneは、カリフォルニア州に本社を構えていたが、実際の開発はロシアやウクライナに駐在しているメンバーに丸投げというオフショアリング体制を取っていた。その結果、開発費も欧米のデベロッパーの平均予算の1/3~1/5という低予算で済む事を売りにしていた。 開発元のその後 そして、何を考えたのかStellar Stoneは本作のアセットをほぼ流用した、『Midnight Race Club Supercharged!』を2004年1月にこっそり発売している。パブリッシャーはカジュアルゲームを中心にリリースしているアメリカのGameMill Publishing。ちなみに『Big Rigs』と処女作である『Taxi Racer』を除くStellar Stone開発作はここが発売元である。 車種がトラックの他にスポーツカーやバイクが加わってバラエティさが増したり、オブジェクトが一部書き直されていたり、障害物等の当たり判定がちゃんと存在する、坂では減速する、橋がちゃんと渡れるという追加・修正された要素以外は『Big Rigs』と何ら変わっておらず、例のバック時のスピードが無限になる、プレイヤーが負けることはなくゴールすれば必ず「YOU WIN!」で終わるといった部分等はそのままという始末。おまけにバイクやスポーツカー使用時、トラックのテールランプが変な位置でそのまま残っているという間抜けっぷり。 今作よりも更に販売本数が少なく、入手困難であるとされている。 その後、2006年にStellar Stoneは業務停止により会社組織を解散。同社の共同オーナーであり本作のプロデューサーでもあったセルゲイ・ティトフは、2012年12月にSteamにてアーリーアクセス版としてリリースしたオープンワールドのゾンビサバイバルホラーMMORPG『The War Z』を手がける。 ところが当初から「販売ページに書かれている仕様が全く実装されていない」と言った詐欺同然の未完成ぶりにSteamのフォーラムは大炎上。Valve側からも「まともな品質管理が出来ていない」という理由により Steamでのアーリーアクセス配信開始2日後に一時販売停止措置を食らった上に、当時は異例とも言うべき「購入済みのユーザーで希望者には返金する」措置が取られる という有様であった。なおその3ヶ月後の2013年3月頃に販売停止が解除されている。後に『Infestation Survivor Stories』→『Romero s Aftermath』→『Infestation The New Z』と改題され、現在は基本無料ゲーとして存続中。 レビューサイト等での反応 あまりに常軌を逸した衝撃的な出来だった為に返金騒動が勃発。同時に海外レビューサイト各所で最低記録を更新し、全米クソゲーランキングで堂々の1位をとった。 GameSpotでは史上初の1.0点をマークした他、レビュアーが呆れ果ててついには道路に大の字に寝転がるという動画まで作成された(Gamespotのレビューページ)。 Netjakも同じく前人未到の0.0。Morgan Webb氏に至っては1~5の5段階評価に対して「0をつけるのも嫌だ」と採点を放棄。 「点数と言う概念を付けるに値しない」と言うニュアンスになのか「0点を付けるのは流石に可哀想だ」と言う良心の呵責によるものかは不明だが、いずれにせよ悪い意味で衝撃的な完成度を物語るエピソードと言えるだろう。 Metascoreでも100点満点中8点という驚異的な低得点となった。 クソゲーレビューで有名なAVGNでもリクエストが多かった事で取り上げられ、本作は100を超える既存レビュー作の中でも最低の出来であると結論づけられた。色々な理由で本作以上のクソとする評価も後に出しているが。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/42542.html
登録日:2019/07/25 Thu 04 03 21 更新日:2024/09/20 Fri 12 50 55NEW! 所要時間:約23分で読めます ▽タグ一覧 かわいい キャラが濃い ゲーム用語 主人公 乙女ゲーム 乙女ゲーム主人公 乙女ゲー主人公 美少女 美少女ぞろい 豪華声優陣 乙女ゲーム主人公とは文字通り乙女ゲームの主人公であり、(一応)プレイヤーの分身と言える存在のこと。 女性サブキャラについては、乙女ゲームにおける女性サブキャラ参照。 ●目次 概要 代表的な乙女ゲーム主人公◆アンジェリーク・リモージュ(アンジェリークシリーズ) ◆雪村千鶴(薄桜鬼) ◆カルディア(Code Realize 〜創世の姫君〜) ◆ルル(ワンド オブ フォーチュン) ◆フェリチータ(アルカナ・ファミリア) ◆元宮あかね(遙かなる時空の中で) ◆春日望美(遙かなる時空の中で3) ◆蓮水ゆき(遙かなる時空の中で5) ◆高塚梓(遙かなる時空の中で6) ◆七海春歌(うたの☆プリンスさまっ♪) ◆アリス=リデル(ハートの国のアリス) ◆こはる(NORN9 ノルン+ノネット) ◆久我深琴(NORN9 ノルン+ノネット) ◆不知火七海(NORN9 ノルン+ノネット) ◆草薙結衣(神々の悪戯) ◆九楼撫子(CLOCK ZERO) ◆アスパシア(デザートキングダム) ◆ノワール(アーメン・ノワール) ◆綾月芽衣(明治東亰恋伽) ◆エミリー・ホワイトリー(英国探偵ミステリア) ◆姫乃京子(Glass heart princess) ◆小森ユイ(DIABOLIK LOVERS) ◆アル(Princess Arthur) ◆主人公(AMNESIA) ◆ヴィオレット(レンドフルール) ◆小川葵(夏色のモノローグ) ◆イヴ(悠久のティアブレイド -Lost Chronicle-) ◆相葉夏見(DEAR My SUN!!?ムスコ★育成★狂騒曲?) ◆久世ツグミ(ニル・アドミラリの天秤) ◆愛日梨(白と黒のアリス) ◆ルナ(白と黒のアリス) ◆東条ヒバリ(VARIABLE BARRICADE) ◆マリア/メアリー・クロウ(断罪のマリア) ◆星野市香(Collar×Malice) ◆イチゴ(殺し屋とストロベリー) ◆古城史桜(D.C. Girl's Symphony) ◆水崎舞(イケメン戦国) ◆香夜(剣が君) ◆関羽(十三支演義 ~偃月三国伝~ シリーズ) ◆遮那王/源義経(ビルシャナ戦姫) 概要 まず特徴と言えるのは非常にかわいいということである。 ギャルゲー主人公のキャラデザの場合は目が髪で隠れていたり若干デザインが手抜きだったりと没個性である場合が多いのに対し、 乙女ゲーム主人公の場合はしっかりとキャラデザをされていることが多い。今どきではCGを複数持っている主人公も珍しくはない。目元もきちんと映されている。 これについてはプレイヤーが少女漫画のようにカップリングを楽しむタイプが多いからのこと。 実際缶バッジなどのファンアイテムでは主人公もラインナップされることが結構ある。 またギャルゲーの場合は可愛い女の子を描くためにキャラデザがディフォルメ系のためにそのまま男を描くとかっこよくなりにくいが、 乙女ゲーはかっこいい男を描くためにキャラデザがリアル系であるため案外女性キャラデザにも融通が利きやすい。 性格は基本的に明るい普通の女の子であることが多い。これはプレイヤーに感情移入しやすくしてもらうため。 しかし近年は上記のようにプレイヤーがカップリングを楽しむタイプが増えたために、主人公のキャラクターは結構多様化している。 天然、無口、無邪気など多少王道を外れた性格から、果てはクーデレやツンデレなどむしろギャルゲーにいそうな主人公も少しずつ増えてきている。 だがどの主人公も一貫してプレイヤーに愛されるようなかわいらしい性格をしている。 年齢や地位も結構分かれており、すごいものだと小学生や人妻の乙女ゲーム主人公も存在する。……まあ流石に稀だが。 このようにキャラ付けを重視しているために人気にもなりやすく、公式人気投票などでもそこそこの順位にいることが多い。特に『ワンドオブフォーチュン』シリーズのルルと『Code Realize』シリーズのカルディアは男たちを押しのけ第3位にランクインし、ちょっと話題になった。 また乙女ゲームの人気投票をおこなう『乙女ゲームアワード』では『主人公部門』が設立されている。 ただ主人公=自分と考えてるプレイヤーももちろんいる。そのため「主人公のみの顔グラを表示させない」 というシステムを搭載したゲームもたまにある。 またキャラが立った主人公だったとしても、公式ホームページでのあらすじ紹介において主人公は名前ではなく「主人公」などとぼやかされた形で表記されることも多々ある。 例えば『恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~』はTVアニメ化された際も名前が設定されることなく、スタッフロールのCASTには「わたし」と表記されている。 また例外も多々あるが、戦闘要素が含まれる乙女ゲームの場合は主人公は戦えない、もしくは攻略キャラと比べて著しく弱いというのが定例となっている。千鶴ちゃんがいい例。 これは攻略キャラの強さを見せかっこよさを表現するためであると同時に、どんなつらいときでも寄り添い続けるという主人公の優しさを表現するため。 しつこいようだが例外もある。望美様とか望美様とか望美様とか。 ちなみに余談となるが乙女ゲーム主人公は、何気にアダルティなシーンが多かったりする。 というのもそもそも乙女ゲームというのはユーザー的に需要が高いらしく、 意外と濡れ場や事後、言ってしまえば性行為を暗示させるシーンが結構多い(流石にR-18でもない限りは直接描かれることはまずないが)。 CEROがBくらいとある程度低かったとしても肌色の強いCGがあることは決して珍しくないのである。ファンディスクとかだと主人公と攻略キャラが半裸でベッドに寝ているというCGがあったとしてももう当たり前のことになってしまった。てか身もふたもないことを言うと最近のファンディスクはそれが目玉になっている。 ……まあ前述のとおり、乙女ゲームは少女漫画の延長線にあるのだが、少女漫画自体割とエロチックな描写が多いので当然かもしれない。 『キャラの立った乙女ゲーム主人公』の登場自体は結構歴史は古い。 98年に発売され、署名活動によって続編が決定した異例の経歴を持つファンタジー『ファンタスティックフォーチュン』シリーズは3人のうちから主人公を1人選ぶというシステムである。この3人がやたらとキャラが濃く、おてんばなお姫様、異世界召喚された女子高生、性別不明なCV.石田彰とやたらと濃ゆい。人気になった理由のひとつがこの主人公の存在であったことを考えると、確実に後年の乙女ゲームの先駆者になったと言えるだろう。 これらのことからファンからは「主人公に力を入れたゲームは当たりが多い」と密かに囁かれている。 まあかわいい女の子になってかっこいい男を攻略するのは楽しいものである。 ……しかし裏を返せば主人公がダメだとゲームもダメになりやすいということを忘れてはいけない。 一方で、自己投影するタイプのプレイヤーにとってはキャラ立ちの強い主人公が苦手となる場合も多く、コンシューマー乙女ゲーム衰退の一因に挙げる人もいる(*1)。 代表的な乙女ゲーム主人公 ◆アンジェリーク・リモージュ(アンジェリークシリーズ) CV.白鳥由里 元祖乙女ゲームこと『アンジェリーク』シリーズの初代主人公。 第256代目の神鳥の女王を決める選抜試験に選ばれた候補の一人。 スモルニィ学園に通う至って普通の女子高生であり、甘いものやリボンが大好き。 正史では見事に女王に選ばれ、続編では前作主人公の立ち位置で登場している。 ◆雪村千鶴(薄桜鬼) CV.桑島法子 幕末を舞台にした和風ファンタジーである『薄桜鬼』シリーズの主人公。 ゲーム自体の人気もあり、おそらく「乙女ゲームの主人公と言えば?」という質問で大体名前が挙がる知名度の高い少女。 行方不明の父を探しに上京したところ、新選組が人を斬るという事態を偶然目撃してしまい、口封じのために新選組に監禁されることになる。 ぱっちりとした丸い瞳と黒髪のポニーテールという容姿の少女。プレイヤーの大半は忘れがちだが彼女は一応男装をしているという設定である(*2)。胸は乙女ゲーム史上屈指の断崖絶壁でサラシがいらないレベル。甘食。まあメタ的な話をするとあまり男っぽい容姿だと乙女ゲームとして成り立たなくなるし……。それでもかわいい。千鶴ちゃんマジ天使。ちなみに彼女の膝枕はとても柔らかく、最終兵器であるらしい。 性格は素直で頑張り屋。素直すぎるために隊士たちからはからかわれることも少なくない。からかわれてあたふたしている姿はかわいい。同時に芯が強く、場合によっては刀を向けられても意見を曲げない頑固さと根性を持つ。要するに嫁力が高い。バッドエンドでの死亡率も高いけど。死なない場合も拉致られてたり攻略対象が代わりに死んでたり なぜか抱き枕カバーやフィギュアが売られている。あとキャラソンもある。 「悲しくはない。これも私だから」 ◆カルディア(Code Realize 〜創世の姫君〜) CV.早見沙織 19世紀後半のロンドンをモチーフにしたスチームパンク『Code Realize』シリーズの主人公。 体内に埋め込まれた「ホロロギウム」という物質のせいで頭髪以外の全身が、触れたあらゆる物体(*3)を溶かす猛毒に満ちているという物騒な主人公。しかも融解時に発生する煙も有毒というオマケつき。そのため彼女は恋人とキスをするどころか触れ合うことも出来ない。あと顔にも毒があるのでうつぶせで寝られない。 自分の力に絶望し幽霊屋敷で引きこもるようにして暮らしていたが、ロンドンを脅かす「黄昏」に何か深く関わっていることに目を付けた男たちに誘われ、自分自身について知るために動くことを決意した。 さらに2年以上前の記憶を失っているという背景もあり、表情が乏しく物静かな性格。初期はジョークにも首をかしげていた。 この能力のために命を奪ったことは1度や2度ではなく(まあ事故だが)自身のことを『怪物』だと考えており、やや破滅願望がある。 こんな彼女であるが緊急時には猛毒をためらわず武器に使うなどしたたかな一面がある。 しかし仲間たちと触れ合う中で少しずつ笑顔を見せるようになった。比較的話の明るいファンディスクでは目を輝かせて笑う姿を見せた。 作中では人形に例えられるような幻想的で整った容姿をしている。めちゃくちゃかわいい。表情の少なさが良くも悪くも人形らしさを引き出している。本作の初CGが彼女であるなどスタッフからもかなり優遇されている。ちなみに巨乳。アニメ第1話では自分から胸元をはだけた。 「うんうんっ! 頑張ればきっと大丈夫!」 ◆ルル(ワンド オブ フォーチュン) CV.堀江由衣(ドラマCD版及びVita版システムボイス) 魔法学園での成長物語を描く『ワンドオブフォーチュン』の主人公。 世にも珍しい無属性の魔法使いであり、そのまま過ごし続けるのは危険であると宣告されたために自分の属性を手に入れようと学園で勉強を始めることになる。 無邪気で子供っぽい性格。その割には結構グラマーである。 続編では立ち絵がへそ出し服になる、おまけCGがナース服やメイド服、ゲームオーバーにレイプエンドがある、攻略キャラそれぞれのおまけCGが明らかに事後、ファンディスクでは幼女化するとやたらとエロ方面の話題が多い主人公である。……店舗特典が主人公のお風呂ポスターなんて乙女ゲームはこれくらいだろう。 露骨に男受けを狙ったキャラと言われているが、奇跡的にバランスがとれたのか乙女ゲーム主人公として見ても本作の登場人物として見てもやたら人気が高い。 詳しくは該当項目を参照。 「私の道は……私が決める」 ◆フェリチータ(アルカナ・ファミリア) CV.能登麻美子 アルカナによる異能力とイタリアンマフィアをテーマにした『アルカナ・ファミリア』シリーズの主人公。 キツイツリ目と赤毛のツインテールと妙に肉付きのいい太ももが特徴的。 自身の所属するマフィア「アルカナ・ファミリア」のボスであるモンドの一人娘。そのため周囲からは「お嬢」と呼ばれ大切にされている。 モンドが「次のファミリーの後継者にはフェリチータと結婚しなければならない」と言い出し、結婚を嫌がった彼女は自分が後継者になるべく奔走することになる。 会話毎に登場する膨大な選択肢を捌いてゲームを進めていくという本作の特徴上、彼女はポケモン主人公並にまったく喋らない。選択肢を選んだ場合のみ(プレイヤーにとっては)喋る。とは言っても仲間内からはクールとは思われているが無口扱いされていない。またアニメ版では普通に喋っている。 さらにこの手のゲームにしては珍しく、喧嘩は結構強い。流石に攻略キャラたちには一歩劣るが、それでも街のチンピラを倒せる程度には強い。ナイフと蹴りが必殺技。 ◆元宮あかね(遙かなる時空の中で) CV.川上とも子 日本を模した異世界である『京』を舞台とした和風ファンタジー『遙かなる時空の中で』シリーズの初代主人公。 明るく前向きな普通の女子高生。赤毛のショートボブでかわいい。 鬼の一族の首領であるアクラムによって現代から『京』に召喚されてしまった。さらに絶大な戦力を秘めた龍神と心を交わすことができる『白龍の神子』に選ばれてしまい、鬼の一族から『京』を守るために戦うことになる。 『遙かなる時空の中で』シリーズはノベルゲームというよりもシミュレーションゲームの要素が強く、戦闘パートも用意されているのだが、基本的に戦うのは攻略キャラ達であり彼女は戦わない(応援と戦闘補助の札を使う回復担当)。 「それが運命だとしても、この手で変えてみせる」 ◆春日望美(遙かなる時空の中で3) CV.川上とも子 『遙かなる時空の中で』シリーズ3代目主人公。そして乙女ゲーム最強の主人公でもある。 腰までかかる桃色のロングヘアーが印象的な少女。目つきが鋭く凛としている。天上ウテナではない。 彼女も普通の女子高生だったのだが、ある日風変わりな少年の手によって平安末期によく似た時代の『京』に飛ばされてしまう。そして『白龍の神子』として『京』を守っていくことになる。……ここまでなら初代と同じ流れである。 しかし彼女の場合は「守られるだけではなく、自分も守りたい」と考えており、なんと自ら剣を持って戦う。要するに彼女も戦闘パートに参加する。 さらに本作には『白龍の逆鱗』といういわゆる「強くてニューゲーム」もとい「運命上書き」システムがあり、ゲームを続けていくうちに望美は自然と男たちよりも強くなっていくことになる。 主人公故、離脱することはない為いつでも育成可能であったり、習得できる特技(スキル)も強力なものが多い。また、とある攻略キャラとのルートではそのキャラやラスボスとの一騎打ちになる、なんてことも・・・。 ついでにこのシステムのおかげで本来なら死亡する仲間を救っていくことができるので勇ましさがすさまじい。 とにかく性格のイケメンぶりに定評があり、ファンから「望美様」とか「男たちよりかっこいい」とか「男より彼女を攻略したい」とか言われている。 そんなわけで移植版では攻略キャラをお姫様抱っこした彼女が雄々しく剣を構えるパッケージに変更されたり、 公式のバレンタインチョコをあげたいキャラ投票では男どもを抑えて第一位を獲得した。 「私にできることがあるなら、やりたいの」 ◆蓮水ゆき(遙かなる時空の中で5) CV.高橋美佳子 シリーズ5作目の主人公である『白龍の神子』。ピンク髪にハーフアップの優し気な表情のキャラ。今作から主人公の声優が川上とも子から高橋美佳子に変更となった。 両親が資産家であり温かく育てられてきたお嬢様。両親や親戚でゆきのことが大好きな都から溺愛されて育ったために、他人に優しく温厚な性格をしている。「優しさ」という点では間違いなく歴代主人公の中でもトップクラス。歳の割にはちょっと無邪気で天然の気がある。 クリスマス留学からの帰省中に都と共に飛行機事故に遭い、気が付くと幕末に似た異世界に飛ばされていた。望美様と同じく戦う白龍の神子であり、彼女はフェンシングの経験を生かしてレイピアを使う。まああんまり使うシーンはないが。 基本的には争いごとが嫌いであり大切な人が傷つくことを何よりも恐れる。そのため苦悩の末に「戦いを止めるために、自分も戦いに参加する」と決意した。 こんな彼女だが作中の描写が極端すぎる故にプレイヤーからの批判が多い。主な理由はプレイヤーと作中キャラの評価の乖離。ゆきは全体的に現実を見ない平和主義や、やや空気の読めない言動などどこか常識が抜けて見える描写が多いと指摘されている。対して作中ではなぜかやたらと褒められることが多い。攻略キャラが実在の人物をモチーフにしているのも原因か。 これについてはKOTYで「リアルでも男女双方から愛される存在にしようとした結果割を食ったのではないか?」と考察された。そのため「ゆき様教」と揶揄されることも。 「私に力があるのなら、この世界を壊させたりしない」 ◆高塚梓(遙かなる時空の中で6) CV.斎賀みつき シリーズ6作目の主人公である『白龍の神子』……ではなく、シリーズ初の主人公である『黒龍の神子』である(*4)。このことを意識してか、彼女を演じるのは前作の『黒龍の神子』である八雲都役であった斎賀みつきである。逆にゆき役だった高橋美佳子は本作で梓と対になる『白龍の神子』である駒野千代を演じている。あの斎賀みつき女史が乙女ゲームの主人公をやるということでファンが少しざわめいた。(*5) 祖母のお見舞いの帰り道、不思議な声に誘われて、大正時代によく似た異世界に飛ばされてしまった。 家庭環境のこともあり結構冷静でしっかりした子。その反面涙もろいところもある。そんな子であるため異世界に飛ばされた時も、あまりパニックになることなく行動できていた。 世界を救うために戦っていると信じているが、自身が破壊をつかさどる『黒龍の神子』であるということはまだ知らされていない。 「は、はい! こちらこそお願いします!」 ◆七海春歌(うたの☆プリンスさまっ♪) CV. 沢城みゆき(アニメ版のみ) アイドルの少年と作曲家の主人公が共に音楽を奏でていく『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズの主人公。 桃色の髪の毛と金色の瞳という容姿で、得意なのはピアノ。目が怖いは禁句。 人気アイドル「HAYATO」にあこがれて作曲家への夢を抱き早乙女学園に入学し、音楽活動を共に歩むパートナーを選んでいく。卒業後はシャイニング事務所の専属作曲家になった。 引っ込み思案だが純粋で優しい性格。作品内では常に敬語口調で話している。だが音楽についての想いは深く、案外一度決めたことは曲げない頑固なところがある。 原作とアニメ版で相違点が多く、原作では中学時代にいじめに遭って引きこもっていた時に見た「HAYATO」に希望を貰い、作曲家への夢を抱いたという流れで、卒業後の行方は作品や個別ルートで微妙に違う。 対してアニメ版では病弱で、音楽好きの祖母が住む田舎で療養中に「HAYATO」の歌を聞いたという流れで、卒業後は主に同期生6人+王子によるユニット『ST☆RISH』の座付き作家として活躍。 原作では音楽の知識が深い音楽バカであったのに対し、アニメ版では入学直前まで楽譜も読めなかった。ただその反動か、アニメ版での春歌はとんでもない天才肌になっている。 何気にキャラソン持ち。だが職業が確定しているせいかアイドルの仕事風景を描くドラマCD(劇中劇編)や公式キャラブログ・Twitter・ライブイベントでは出番がなく、 アイドル達の合同ライブを描いた劇場版でも声無し1シーンのみの登場だった。 ◆アリス=リデル(ハートの国のアリス) CV.釘宮理恵 不思議の国のアリスをモチーフにした『ハートの国のアリス』シリーズの主人公。 自宅の庭で昼寝をしていたところ白ウサギのペーター・ホワイトによって、銃撃戦は日常茶飯事の世紀末不思議の世界に連れていかれてしまう。 原点のアリスとは違い、非常にリアリストで卑屈な性格。不思議の世界に来てしばらくは夢オチであると信じて、最終的に開き直って不思議の世界に滞在していた。本人もこんな性格であることは自覚しており、よく「いやな子」「暗い子」と卑下している。 このような性格になってしまうほど家庭環境が複雑であり、母は病気で死別し、さらに父親は家庭を殆ど顧みないネグレクト状態になっている。 姉とは良好な関係で完璧な淑女として尊敬している反面、姉と比べ完璧になり切れない自身に強いコンプレックスを持つ。特に初恋の家庭教師が自分ではなく姉に惹かれた過去から、恋に対して臆病になっている。 「わたし、もう逃げません」 ◆こはる(NORN9 ノルン+ノネット) CV.藤村歩 大正時代を舞台に『ノルン』と呼ばれる巨大飛行船で旅する少年少女を描いた『NORN9 ノルン+ノネット』シリーズの3人の主人公のうちのひとり。3人の主人公というのは比喩でもなんでもなく「プレイヤーが操作し、攻略キャラと恋をする」というキャラクターが3人いる。ちなみにそんな仕様であるためか、恋愛ゲームの主人公にしては珍しくフルボイスである。そのため若干ロードが長い。 礼儀正しく純粋な少女。『ノルン』に乗るまでは山奥でずっと孤独に過ごしていたためやや世間知らずで天然。また長い間孤独でいたため、誰も自分のことを呼んでくれず偶に自分の名前を忘れてしまう。同時に自分の名前を呼んでくれる大切な人を渇望している。 本作のメインキャラクターは全員何らかの超能力を持つが、彼女の場合は炎を操る能力を持っている。能力の強さは登場人物の中でも最強と言われている。しかし強すぎる力を恐れている節がある。 「怪我したくなかったら、私の前に立たないで」 ◆久我深琴(NORN9 ノルン+ノネット) CV.高垣彩陽 『NORN9 ノルン+ノネット』2人目の主人公。黒髪ロングの少女。 公家生まれのお嬢様。由緒正しい出自のためかプライドが高く高飛車な性格だが、反面責任感が強く取りまとめが上手い。 『ノルン』に乗船したこはる達にもなんだかんだ言いながら面倒を見ており、主人公3人のリーダー役になっている。しかし責任感の強さから自分を抑えてしまうこともしばしば。 実は『ノルン』に乗船するまで幼馴染の朔也以外の男性と接したことがなく、男慣れしていない。肝心の朔也相手にはプライドの高さから素直になり切れないツンデレ。 能力は結界を張ることであり、その防御性能はなかなかのもの。 この力は神から与えられたものと教え込まれて育ったために、自分を犠牲にして能力を使用することに対して躊躇がないというやや危険な面も。 「あなたがこういった行動に出ることは、既に予想の範囲内」 ◆不知火七海(NORN9 ノルン+ノネット) CV.瀬戸麻沙美 『NORN9 ノルン+ノネット』3人目の主人公。人形のように寡黙で無表情な少女。 公式人気投票を見る限り、主人公3人の中では彼女が一番人気であるらしい。 感情を表に出すことがあまり得意ではなく、かつ口数も少ないため冷淡であると勘違いされやすい。 だが実際には過去のトラウマから傷つきやすく非常に繊細。あと喋ったら喋ったで結構毒舌。 大昔から続いている由緒正しき忍者の家系の末裔。彼女も身体能力が高くクナイを武器に戦ったり、 隠密行動をしたりするくらいなら出来る。現在本家は田舎の地主になる程度に落ちぶれている。 能力は記憶を消すこと。幼いころは本家を建て直すためにと父親の命令で多くの人間の記憶を消してきた。そのためこの能力のことを本気で嫌っている。 このように本人が心に傷を負っているため、他人が傷つくことには敏感。 ちなみに好きなことは料理。しかし周りに「すごいもの」と言われるような独創料理ばかりつくって材料を無駄にしてしまう。 「まあ確かに……ずっと居合ばっかりだったけど」 ◆草薙結衣(神々の悪戯) CV.早見沙織 神話を舞台にした学園ファンタジー要するにブロッコリーソフトによる頭のおかしい『神々の悪戯』シリーズの主人公。 天空神ゼウスは問題児の神がいることに頭を悩ましており、それを解決させるために「箱庭」と呼ばれる学校を作り更生させようとしていた。何かがおかしいがいつものブロッコリーソフトである。そして彼らに「神と人間のつながり」を学ばせるため人間代表として「箱庭」に彼女を召喚した。しかも更生失敗したら元の世界に帰れないらしい。つまり結衣ちゃんは完全なとばっちりである。 紫色の髪の毛に丸い瞳が特徴的。何気によくわからない髪形をしている。 進路に悩む普通の女子高生だった(過去形)。実家が神社であり、居合道を習っている。そのためか少し古風で真面目な性格で、恋愛ごとについては少し疎い。「箱庭」に呼ばれてからしばらくは戸惑っていたが、結局腹を括って神たちを更生させる手伝いを始めた。 ルートによっては彼女も神になる。 「私は、はやく大人になりたいの」 ◆九楼撫子(CLOCK ZERO) 現実と荒廃した夢の世界を行き来するセカイ系作品『CLOCK ZERO』の12歳の主人公。 なんと小学生であるので主人公としては乙女ゲームどころか恋愛ゲームでもぶっちぎりの最年少である。つまりロリ。 九楼財閥の令嬢。一見令嬢らしく物静かでクールなお嬢様。容姿も非常に整っており乙女ゲーム主人公の中でも特に上品。 しかし実際はいわゆる小六病であり、子ども扱いされることを嫌っている。口癖は「早く大人になりたい」で言動は極端に大人びている。趣味が読書と勉強な辺り筋金入りである。そのためクラスでは若干浮いている。 しかしまだ12歳の子どもであるため根は負けず嫌いで意地っ張りなツンデレ。甘いものに目がなかったり、意外と怖がりだったりと案外年相応な子供っぽいところもある。また予想外の出来事には弱く、周りの男子たちがバカをやるとキャラを忘れて盛大なツッコミをするという面も。 「これで恋愛フラグが立ったと思ったら大間違いよ!」 ◆アスパシア(デザートキングダム) アラビアンファンタジーとメタ発言とギャグの混じった『デザートキングダム』の主人公。乙女ゲームにしては珍しく等身低めのキャラデザ。 魔人の王国の姫として暮らしていたが、15歳になったある日突如魔法が使えなくなり、父親から自分が人間と魔人のハーフであると伝えられる。こうして人間になり下がった彼女は魔人にもどるため、人間界で魔力を集めることになった。 ガサツでなんでも直球で喋る少女。よく言えば正直、悪く言えば一言多い性格。思ったことをためらわず口にできる姿はある意味清々しい。というか公式サイトにも「お嬢様ゆえに意のままでわがままで、おしとやかでもなく、上品でもない」と書かれてしまっている。ひでえ。まあ「でもそこが彼女のチャームポイント」と続くわけだが。 こんな彼女だが、恋人の願いと自分の願いを叶えるのはどちらかしかできないという制約に苦しめられることとなる。 「……私は殺さない」 ◆ノワール(アーメン・ノワール) 貧富が明確に分かれたディストピア『メビウス』を舞台とした『アーメン・ノワール』の主人公。 この世界にはCA(契約武具)と呼ばれる異能力があり、そこでバウンティ・ハンターをしている。記憶喪失。 小さいころから戦いの中で生きていたために感情表現をよく知らずかなりの無口で、同時にどこか無垢で子供っぽい。生きるために仕方がないと割り切っているが、心の底では戦いを嫌っている。実際不殺主義だが、殺さない理由を「殺した人間が自分の過去に繋がるかもしれないから」と偽っている。 そんな生活をしているために心を閉ざしている。実は料理の才能があるのだが、本人も気が付いていない。 纏っているコート自体が彼女の武器であり、彼女の意思に従い変幻自在に形を変える。戦闘能力はそこそこ高い。雑魚相手には無双できるが、攻略キャラたちが化け物揃いなので作中では苦戦しがち。 本作が「オトメイト一の鬱作品」と言われることもありやたらと薄幸。バッドエンドが妙に多く、乗り越えてハッピーエンドを迎えたとしてもその後恋人と共に死ぬことがほぼ確定しているという不幸少女。おそろしいことに『デザートキングダム』と脚本が同じ。 批判が多かったのか、PSP移植版では「スイートエンド」という実質的なハッピーエンドが新規で追加された。ただ今度はご都合主義な面が強くそれもそれで賛否両論。 ちなみに赤い髪に赤い瞳、さらに赤いマニキュアにフード付きの革コートという厨二な外見をしている。ただ、男たちと比べるとまだましな外見。 「暗い闇夜もパパっとパッと♪」 ◆綾月芽衣(明治東亰恋伽) CV.諸星すみれ タイムスリップしてしまった主人公が明治時代で暮らす『明治東亰恋伽』シリーズの主人公。 「魂依」という幽霊を視る能力を持っており、それのせいで周囲から浮いてしまい昔から孤立していた。それゆえに人と話すことが得意ではなく、気弱な性格。好物は牛肉。 結構博識であり史実における森鴎外や菱田春草の経歴や作品について深く言うくらいならできる。頭の回転も速いらしく、咄嗟の行動で周りの人間を救ったことも少なくない。 ……なのだがアニメ版ではブロッコリーソフトの悪ふざけによってかなりアホの子キャラになっている。 主人公とは思えない顔芸を晒す 街のど真ん中で「私を女にしてください!」と叫ぶ(*6) 唐突にミュージカルを始める 野良猫たちに名前を付ける際、全ての猫の名前を牛肉の部位にしようとする。 ……これでもほんの一部である。気弱? なにそれ、美味しいの? 顔つきも微妙に異なっており、ゲーム版ではツリ目でどこか陰のある表情をしていたが、アニメ版ではなんかアホっぽい。アホかわいい。 特に第6話で要人たちに電気の必要性を教えることになった際唐突に行ったミュージカルである『エレキテルショー』通称電気の歌は視聴者に色々な意味で大きなインパクトを残した。中の人の歌唱力が高いだけに逆にシュールである。 しかしゲーム版以上に素直で裏のない子であるため、基本的に闇の深い事情の多い野郎どもを的確に癒していった。芽衣ちゃんマジ天使。 ちなみに中の人がアイカツ声優だったためか、キャラソンが2曲もある。 「どんな謎だって、私が解いてみせるんだから!」 ◆エミリー・ホワイトリー(英国探偵ミステリア) CV.明坂聡美(PSP版)→大下菜摘(PSV版) 19世紀末を舞台とし、有名な探偵たちの子孫と恋をするミステリー『英国探偵ミステリア』の主人公。ボイス付きである。結構ロリロリしたキャラデザ。身長155cm。 良家の娘であり、早くに両親を亡くしたために執事のペンデルトンと共に暮らしていた。ペンデルトンとしてはエミリーに立派な淑女になって欲しく教育していたが、実際のエミリーはかなりおてんばで活発な女の子であった。実際劇中でもやたら明るく、あとひとこと多い。 16歳になったある日、ヴィクトリア女王に招待されたパーティーで起きた事件を見事に解決したことで、探偵を育てるための学園であるハリントン学園へ入学することになる。 ◆姫乃京子(Glass heart princess) 良家のお嬢様で充実した毎日を送っていたが、突如として『硝子の心臓症候群』を患ってしまう。心拍数が一定値を超えると死んでしまう奇病であるらしい。助かる道は少しずつ心臓を鍛えていくことだけだが、京子はスポーツ万能すぎるため今更ちょっとやそっとじゃ強くならない。そのために提案された生き延びるための唯一の手段が、恋をしてときめくことによって心臓を強くするというものだった……。 ……何かがおかしいと感じるかもしれないが、とあるルートだと「地球に隕石が迫ってきたが、破壊するためのエネルギーにときめきが必要なので主人公と攻略キャラに同棲生活をしてもらう」というシナリオを真面目な顔してやるような作品なのであまり突っ込んではいけない。 本人は頭脳明晰、スポーツ万能、容姿端麗、家柄良しでさらに超エリート校に通っているという乙女ゲーム主人公屈指のエリートキャラ。 しかも本人は優しくおしとやかで自分の家柄を鼻にかけず、誰が相手でも対等に接するという人間ができすぎた人。校内でも男女問わず人気が高く学園のマドンナと謳われている。というか本作で彼女以外の女性キャラは京子を「お姉さま」と呼ぶ後輩三人組にガチレズメイドとなんか百合度が高い気がする。 こんな彼女の唯一の弱点が恋愛沙汰に全く耐性が無いということ。良家の箱入り娘であるだけに男と接する場面が少なく、ちょっとしたことでときめいてしまう。それゆえに心臓を強くするための方法として恋愛が選ばれた。 『熱血異能部活譚 Trigger Kiss』では彼女に似ている姫野雅子というキャラクターが登場している。そっくりなのは意図的で、裏事情は製作陣のブログで明かされている。 京子のメイドである皐月はブログでよく他作品のキャラクターを呼ぶがその中でも特に雅子と仲がいい。 「なんか色々変なことが起こるけど気にしない方向で!」 ◆小森ユイ(DIABOLIK LOVERS) CV. 末柄里恵 吸血鬼である兄弟たちと屋敷で同棲するゴシックホラー『DIABOLIK LOVERS』シリーズの主人公。 シスターになることが夢のクリスチャン。父から貰ったロザリオをいつも大切に持っている。あと貧乳。 元気で明るい普通の女の子……のはずだが、周りの男どもが妙にキャラが強く自分勝手なところがあるためどうにも流されがちである。しかし続編以降は流石に慣れてきたのか強気に言い返すような場面も増えてきた。まあ序盤からポルターガイストを見ても「自分がちょっと変わっているだけ」で済ます程度に心臓が強い子ではあった。 ある理由から「極上の血液」を持っており、そのため図らずとも吸血鬼たちから狙われることになる。 こんなユイちゃんであるが、最大の特徴は非常にエロいこと。というか本作はファンから愛と親しみを込めて「中身のないエロ」と呼ばれている。吸血鬼が題材なためかアダルティなシーンが多い。首を甘噛みされて甘い吐息が漏れたり、思わず喘いでしまったりとそういうシーンには暇がない。少女漫画界には吸血鬼=エロという考えが少なからずある。 ◆アル(Princess Arthur) アーサー王伝説をモチーフにしたファンタジー『Princess Arthur』の主人公。キャラデザがかなり特殊。 ちょっと剣術の知識がある以外はただの町娘だったが、聖剣を抜いてしまったために円卓の王に選ばれてしまう。要するに女の子アーサー。 素朴で心優しい普通の女の子。そのためいきなり王に選ばれ、国を守ることを強いられてしまい涙を流していた。というかよく考えるまでもなくかなり理不尽な話である。しかも一応「王」であるが自分を慕ってくれる男は特にいない。それでも「国を守る王」という自覚に少しずつ目覚めていく。 ちなみに王自ら踊り子に変装し、敵国に潜入するというツッコミどころのあるイベントが存在するのだが、その妙に色っぽい衣装が何故かCG付きであることは偶にネタにされる。というか彼女自身、やたらとCGが多いことが特徴のキャラクターである。 ◆主人公(AMNESIA) CV.名塚佳織 突如失われてしまった自分の記憶を探すサスペンス、かつヤンデレと死亡フラグが異様に多いホラー『AMNESIA』シリーズの主人公。 突然記憶喪失になってしまい、自分が女子大生であったということ以外思い出せない。記憶喪失の原因であるらしい妖精・オリオンと共に自身の記憶を取り戻そうとする。 名前が「主人公」というのはデフォルトネームが無いためそう呼ばれている。アニメ版のクレジットでも「主人公」だった。ただ流石に不便なのでファンからはパウリちゃん(*7)と呼ばれている。間違っても檻ガールとか呼んではいけない。 一番の特徴は名前がないこと……ではなく圧倒的なかわいさである。キャラデザである吉川真帆氏による美麗なデザインにより、非常にかわいらしい容姿をしている。別のゲームから来たんじゃね? と思ってしまうほどに可愛い。本当にかわいい。 こんなかわいらしい彼女だが、それ以外は割と無個性。まあメンヘラの気があるが。ちょっとオドオドしている以外は本当に普通。強いて言うならヤンデレなど怖い男たちに囲まれているせいでやたらと死にやすい。ヘタな戦闘要素のある乙女ゲームより死ぬ。 「私が果たすべき使命はここにある」 ◆ヴィオレット(レンドフルール) 終末後の世界を描くロスト・ファンタジー『レンドフルール』の主人公。 かつて世界を救った女神の力を受け継ぐ『女神の依り代』である少女。『女神の依り代』は長いこと空席だったが、やっと現れたのが彼女である。世界を存続させるには『女神の依り代』と彼女に仕える4人の騎士が心を通わせることが必要であるが、長い間空席であったため、騎士たちはヴィオレットに心を開かなかった。 『女神の依り代』として育てられたため聡明で落ち着きのある少女。同時に文字通り箱入り娘であるために割と世間知らずで天然な一面もある。かわいい。 薄葉カゲロー氏(*8)の艶めかしいキャラデザのおかげで非常に美人。というかなんかエロい。 ◆小川葵(夏色のモノローグ) とある夏の日が何度も繰り返されるジュブナイル『夏色のモノローグ』の主人公。 海に近い田舎に住む女子高生。 1年ほど前に原因不明の記憶喪失になってしまい、それ以来人との交流を避けるようになっている。その後とあるきっかけで科学部に入部し、そこに居心地の良さを覚え、依頼そこを心のよりどころにしている。 ジュブナイルがテーマということもあり、非常に素朴でどこにでもいそうな女の子。そんな主人公の恋ゆえに他の乙女ゲームにはない雰囲気を感じられる。 「お客さんなんて久しぶり……だと思う。こういう時はお茶を出すんだっけ?」 ◆イヴ(悠久のティアブレイド -Lost Chronicle-) ポストアポカリプス×ロボバトルという世にも奇妙なジャンルである『悠久のティアブレイド』シリーズの主人公。 地下フィルターで3000年もの間管理AIと共に過ごしてきた古代人の少女。 外見こそ色素が薄く、はかなげな雰囲気であるが実際は野生児然とした性格。活発で体を動かすのが大好きであり、周りの男たちを困らせている。あと結構マイペース。 また人類を守るためのロボット『ティアブレイド』の起動装置である。……と言えば聞こえはいいが実際の役割は電池。 彼女がティアブレイドに取り込まれ、かつイヴと心を交わした人間が操縦者になることによって初めてティアブレイドは起動する。 ……というかここまで読むと薄々分かるかもしれないが、乙女ゲーム版デモンベインと言えるほど熱い展開の繰り広げられるゲームである。 ◆相葉夏見(DEAR My SUN!!?ムスコ★育成★狂騒曲?) 母手ひとつで双子の息子たちを育てていくという狂ったゲームである『DEAR My SUN!!?ムスコ★育成★狂騒曲?』の主人公。人妻である。……いや、マジで。先にも後にも人妻主人公という個性を持てるのは彼女くらいだろう。(*9) 大学時代、教授に熱烈な告白を受け駆け落ち同然に結婚するも、その後生まれた子供は双子だった。育てるのが大変だと思っていたところ、なんと夫は突然遺跡発掘調査に旅立ってしまう。こうして彼女の子育てが始まったのだった。 彼女自身は気の強いしっかり者であるため、内心不安を覚えながらも着実に子供を育てていった。 ◆久世ツグミ(ニル・アドミラリの天秤) CV. 木村珠莉 大正時代が25年続いたパラレルワールドが舞台である『ニル・アドミラリの天秤』の主人公。 没落し続ける華族・久世家の長女。貴族然としたちょっとツンとした性格。 この世界には人に危害を加える情念の籠った本である『稀モノ』が存在し、ツグミはひょんなきっかけからそれが見えるようになってしまう。その後『稀モノ』を取り扱う組織・フクロウにスカウトされ、久世家のため働くことを決意する。 ややヤンデレ気味(*10)の弟がいたが、現在は『稀モノ』の邪気を直接浴びてしまったために意識不明。また小さいころからずっと弟を母親代わりに育ててきたため、世話焼きで困っている人を放っておけない優しい女の子である。 「初めて来たはずなのに……ずっと前から知っていた気がするの」 ◆愛日梨(白と黒のアリス) 不思議の世界を舞台としたダークファンタジー『白と黒のアリス』の主人公の一人。『NORN9 ノルン+ノネット』と同じく主人公が複数いる。 現実世界(白の世界)で暮らすただの女子高生だったが、雨降る日怪しげな男に拉致連れられて、不思議の世界(黒の世界)にやって来た。とある事情により、愛日梨はこの世界のアリス(女王)に選ばれてしまったらしい。この世界は血統で地位が決まるが、彼女は最高峰である『アリスの血』を持っているとのこと。 とにかくいい子で、ピュアで天然。自分のことよりも他人を第一に考えられるいい子であり、動揺しながらもアリスとして務めようとした。天然男たらしとも言う。その姿勢のおかげか、ルナがうらやましくなるくらい攻略キャラがめんどくさいやつ揃いにもかかわらず最終的には良い関係を築いている。愛日梨ちゃんマジ天使。 しかし実はアリスの血は場合によっては暴走するものであり、バッドエンドルートでは暴走し、悪堕ちしてドS化する。踏まれたい。 「私の望みは元の世界に帰ること。ただそれだけ」 ◆ルナ(白と黒のアリス) 『白と黒のアリス』のもう一人の主人公。 黒の世界で女王をやっていたが突如としてクーデターが起きたため、事態を重く見た側近たちの手により白の世界に亡命することになる。ちなみにその流れで替え玉として用意されたのが愛日梨。 クールで誰かに頼ることを嫌う負けず嫌い。同時に不器用なツンデレ。そのため白の世界ではコンビニへの生き方が分からず涙目になっていた。また責任感も強く努力家で、女王としてのプライドは高い。序盤では黒の世界に戻りたがっていた。 根は気弱な女の子だが女王として他人に素直に甘えられない自分に苦悩している。 あと若干世間知らず。無意識にかわいいことをどや顔で言ってしまう姿はかわいい。そのあと言葉の意味を理解して赤面するのは本当にかわいい。 ちなみに愛日梨とルナは対となる容姿をしており、 愛日梨は青いタレ目にブロンドヘア、青と白のエプロンドレス(いわゆるアリス服)、 ルナは赤いツリ目に黒髪、少し露出度の高い赤と黒のドレス。 「全員まとめてお断りします」 ◆東条ヒバリ(VARIABLE BARRICADE) CV.藤田咲 良家のお嬢様が明らかにヤバそうな男たちと結婚させられそうになる『VARIABLE BARRICADE』の主人公。フルボイス。 名門・東条家の一人娘。大人びた模範的な優等生を演じているが、実際は毒舌で非常に気の強い少女。祖父がいきなり大量の(ヤバそうな)花婿候補を差し向けてきた時も、何か狙いがあるのだと瞬時に察知し、「絶対落ちてやるものか」(*11)と固く決意していた。ある意味乙女ゲーム主人公に向いていない人。多様化した主人公を象徴する人物かもしれない。 このハリネズミのような周囲に敵意を向ける性格から公式からは「全方位型バリケードレディ」と呼ばれている。割と常識人であるので、非常識しかいない花婿候補たちを最初は嫌っていた。 しかし心を許した相手には結構優しい。要するにツンデレ。ツンデレお嬢様というこれまた乙女ゲーム主人公っぽくない属性である。というか公式PVに「超ツンデレ」とか書かれている。 「私に近づかないで。悪魔の餌食になりたくなかったらね」 ◆マリア/メアリー・クロウ(断罪のマリア) CV.阿澄佳奈 宗教とエクソシストを題材としたダークファンタジーである『断罪のマリア』シリーズの主人公。 花梨エンタテイメントお馴染みのフルボイス主人公にして、乙女ゲームでは何気に珍しい中学生主人公。 エクソシストでありながらウリエルという名の悪魔に憑りつかれているという異端の存在。彼女の執り行う「悪魔を使った悪魔祓い」は強い力を持つが、その反面同業者のエクソシストたちからは警戒心を持たれている。さらには呪いを受けており14歳の万聖節までに呪いを解かなければ死ぬ運命が待つという。 基本的に周囲からは洗礼名である『マリア』と呼ばれる。そのため名前変更システムが実質的に無駄になっている。(*12) なお移植版が発売するまでほとんどの攻略キャラが悲恋エンドのみだったという意味では上述のノワールよりも不幸な人。 「この首輪をはめたのは、誰?」 ◆星野市香(Collar×Malice) CV.本渡楓(劇場版) 舞台版Cast.出口亜梨沙(-岡崎契編-)/花奈澪(-榎本峰雄編-)/小泉萌香(-笹塚尊編-)/岩田陽葵(-白石景之編-)/本西彩希帆(-柳愛時編-) 連続テロ、通称X-Day事件の起こる新宿を舞台にしたサスペンス『Collar×Malice』シリーズの主人公。 新宿署の地域課・特防に所属する21歳の女性警官。ある日、X-Day事件の首謀者を名乗る何者かに毒物の内蔵された首輪を嵌められてしまう。そして出会った事件を追う元警察官の男たちと協力し死と隣り合わせの捜査を始める。 若くして警官になるだけあり、性格は真面目で芯が強い。死が近づくこの状況でも弱音を吐くことなく事件解決に導こうとするタフガール。出来る限り悩んだりせずに自分の出来ることを探し、立ち向かっていこうとする姿はたくましいものがある。 特技は射撃と料理。料理は周囲にプロ級と呼ばれるほど高く、射撃もたとえラスボス相手でも無慈悲に無力化させる程度には技量がある。どちらも優秀なのだが、何でも優秀である弟と比べてそれしかないと劣等感を抱いている。 家では高校生になる実弟の香月と暮らしている。彼が反抗期ということもあり、仲はややぎくしゃくしている。 ファンディスクではバッドエンドルートのその後が描かれ、心を壊し闇堕ちしてテロリスト側に加担するという珍しい展開を見せた(*13)。 【はじめましてイチゴです。いらっしゃいませ】 ◆イチゴ(殺し屋とストロベリー) 現代日本で裏家業を生業する者たちが集まる喫茶店『月影』を舞台にしたハードボイルド『殺し屋とストロベリー』の主人公。 ジュラルミンケースに詰め込まれているというインパクトのある登場をした少女。 15歳までは表社会で生きていたが、とある組織に連れ去られ施設で実験を受けていた。その影響で喋ることができなくなってしまった。現在はスマホで筆談しコミュニケーションを取っている。 とある人間の依頼で施設から拉致され、『月影』に連れてこられ、身寄りもないためそこでウェイトレスのアルバイトとして暮らすことになった。 性格は至って真面目で礼儀正しいが、暗い過去のせいで少しふさぎ込んでいる。しかし辛い過去にけじめをつけて周囲のために頑張ろうとする健気さを見せることもある。 ゆるく二つ結びした金っぽい薄茶の髪と若干死んでいる赤い瞳で、特に目立つようなデザインでもないにもかかわらず、カズキヨネ氏の画力によってかなりかわいらしくなっている。何気に衣装のバリエーションが豊富。 ◆古城史桜(D.C. Girl s Symphony) エロゲーの金字塔『D.C. 〜ダ・カーポ〜』の乙女ゲーム版スピンオフ『D.C. Girl's Symphony』の主人公。 義之のひとつ下の後輩にあたる。 素直でおっとりとした優しい性格。そのため周囲からは天然キャラとして愛されている。少し引っ込み思案なところがあり、それが本作の物語のすべての原因ともいえる。先輩で学園のアイドルである白河ななかに憧れている。 彼女もこのシリーズの登場人物だけあって枯れない桜の木から魔法を授かっている。その内容は「触れた相手に自分の心の声が聞こえる」というもの。要するにななかの逆。小さいころ幼馴染が引越ししたときに引っ込み思案なせいで何も言えず後悔していたところにこの魔法を発現した。 ……しかしメリットが薄いうえに、パニックになると触れていなくても聞こえてしまうというデメリットを持つ。枯れない桜の木は空気が読めないというのは今に始まったことではないが、流石にあんまりすぎる…。一応本人は周囲に接触恐怖症であると偽っている。 容姿は実年齢より若く見られる童顔・幼児体系。正直乙女ゲーム主人公として見ても、ダ・カーポヒロインとして見ても地味。 ただしその地味さのおかげで、美少女揃いの本家で「学園のアイドル」が死に設定になっていたななかがちゃんと美少女に見える。 ◆水崎舞(イケメン戦国) 普通の女の子がタイムスリップして戦国時代っぽいパラレルワールド(*14)に飛ばされる『イケメン戦国』シリーズの主人公。タイトルに突っ込んではいけない。 乙女ゲームでは珍しい社会人主人公。夢だったデザイナー職についに転職出来たことで京都旅行をしていたのだが、とある実験に巻き込まれ戦国時代にタイムスリップしてしまった。そして移転先がちょうど本能寺の変中だったため成り行きで信長を救う。そして彼に気に入られ、ゲン担ぎとして安土城に監禁されることになる。テンプレ過ぎるとか言わない。一応城内ではデザイナー職のスキルを活かして縫物をしている。 小森ユイほどではないがかなりのエロい目に遭わされる主人公。体を舐められたり、口移しで酒を飲ませることになったり、感じてしまったり……。おそらく創作作品で最も信長にセクハラされたキャラクターかもしれない。 ◆香夜(剣が君) 3代将軍家光の治世の江戸時代を舞台とした和風ファンタジー『剣が君』の主人公。 江戸で料理茶屋を営む平凡な商家に生まれた普通の女の子。可愛らしい容姿とよく気のつく性格から、看板娘として人気がある。 容姿が瓜二つであった家光の妹久姫の身代わりとして、駿府行きの花嫁行列の花嫁役を演じさせられることになり、護衛として雇われた攻略対象6人等を伴い生まれて初めて江戸を出る。花嫁行列をきっかけに彼女の運命は大きく変わっていく。 健気で優しく料理上手で、お淑やかながらも芯は強い大和撫子。 商家の娘ながら薙刀を嗜んでおり、侍の剣への想いにも理解がある。攻略対象への愛はやや深すぎるきらいがあり、危険を顧みず身を挺して庇ったりすることも。そして、エンドによっては…。だがそこがいい。 着物の上からも膨らみが確認できる巨乳。ファンディスクではついに入浴シーンを披露。 なお、年齢設定は明らかにされていないがとあるイベントから数え年で15歳程度(満年齢13〜14歳)であると推測される。攻略対象の最年長は数え年で25歳(満年齢23〜24歳)であるからつまり…。 「華雄の首、この関羽が討ち取ったわ!」 ◆関羽(十三支演義 ~偃月三国伝~ シリーズ) CV.赤崎千夏(OVA) 三国志演義を題材とした乙女ゲームの主人公。歴史に聡い方ならご存じの軍神関羽をモチーフにしたキャラクター。その武名に違わず彼女も作中最強クラスの武勇を誇る。 この作品の劉備関羽張飛の桃園三兄弟は猫族(まおぞく)という人間の耳の代わりに猫の耳を持ち、通常の人間より身体能力の高い亜人族である。よって主人公の彼女もネコミミを持つ。というかこの作品の約1/4のキャラクターは猫耳。 しかし本人は家事が得意で、捨て子である自分を拾ってくれた中年のおじさん(CV.藤原啓治)と同じく親のいない何故か体と心が成長しない幼馴染の劉備(CV.石田彰)と共に3人で住み、2人の世話をするとっても健気で恋愛事には鈍感な少女。なんか属性多くない? 主人公たち猫族は人間に迫害され山奥の隠れ里に住んでいたが、反乱を起こしている黄巾党の後を追っていた曹操に見つかったことにより戦に動員され、戦うこととなる。先述の通り今まで戦とは無縁の生活をしていたため、人を斬ることに非常に強い抵抗感を感じていたが、大切な人を守るために誰かを斬る覚悟を決め、武将として成長していく。 親に捨てられ、かつ彼女しかいない人間との混血の猫族であるが故に一族の中で孤立していた。そしてそこから救い出してくれた劉備を一見過保護といえるほど溺愛し、保護している。傍から見るとやりすぎとも思えるお人好しもこの孤独感から来るものである。 よくヤバい男と女に好かれるかわいそうな子。 「私は決めたんだ。この道を突き進むと」 ◆遮那王/源義経(ビルシャナ戦姫) こちらは源平合戦を題材とした乙女ゲームの主人公。先述の十三支演義と同様武将が女体化した少女、源義経が主人公となる。 打倒平家の志を託され、鞍馬寺に預けられた源氏の末子。武将として生きることを望まれており、女であることを隠しながら育てられている。武にも知にも長け、民を安んじ仲間に対し身分を問わず接する侍の鑑のようなよくできた人。しかし己の性別を他人に偽っていること、いずれ故郷の鞍馬を離れ平家を倒すことを期待されていることに重圧を感じていると同時に自分がどうするべきかということを日々思い悩みながら山で修行に明け暮れていた。 物語冒頭、平教経に腕試しを理由にちょっかいをかけられたことにより共に暮らしていた幼馴染とその直前に従えた武蔵坊弁慶とともに奥州に逃げる。そしてさらなる修行を積み、兄である頼朝の蜂起に呼応し己も武将としての道を進み始める。 途中途中悩みすぎて見ているこちらが不安になるときもあるが、概ね他人のために努力を惜しまない心優しく勇ましい性格のため、プレイヤー達に愛されている主人公。めちゃめちゃかっこよくて可愛い。 えげつないストーカーに囚われて監禁されるエンドが2つもある。 これらはほんの一例で、乙女ゲームの数だけ主人公はいる。 自分にとって最もかわいい主人公の追記・修正をお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 男女でそんなにも恋愛ゲームに対する見方って変わるもんなのか。少女漫画の半分くらいはバリバリ恋愛系なのもある? -- 名無しさん (2019-07-25 07 40 02) 望美様パネェ -- 名無しさん (2019-07-25 08 57 09) 乙女ゲーの主人公集めたお祭りゲー作ったら売れるんじゃねーかと思う程度にはみんなキャラ立ちしてるし美人だよな実際 -- 名無しさん (2019-07-25 09 01 17) 乙女ゲーアニメは下手な萌えアニメよりかわいい子取り揃えてるから困る -- 名無しさん (2019-07-25 09 02 47) 建て主の愛が伝わってくる項目だ。望美様は最終的に舞い散る花弁を斬るという剣豪みたいなことしだすからな… -- 名無しさん (2019-07-25 09 47 17) 余計なお世話かもしれないけど、女性向けノベルとそのコミカライズで見かける架空の乙女ゲーム主人公は追記しないよう注意書きしなくても大丈夫なのかな? -- 名無しさん (2019-07-25 10 05 16) 乙女ゲーには疎いが遥かなる時空の中で3はやってみたいと思った。ああいう死亡フラグをへし折るゲームは大好物です。 -- 名無しさん (2019-07-25 11 24 55) 結構有名声優を起用するケースも多いのね。やっぱ項目で説明されてるようにギャルゲ・エロゲと違って主人公がキャラ立してるんだなと思う -- 名無しさん (2019-07-25 12 02 42) 意外と欲しかった項目。作成ありがとう! -- 名無しさん (2019-07-25 13 06 24) ギャルゲーの攻略対象最少年齢はプリズマティカリゼーションの琴原みゆじゃないか? 確か小5だった気がする。 -- 名無しさん (2019-07-25 13 08 31) 望美様は戦闘狂に獣のような女と言われるくらいだからなぁ… -- 名無しさん (2019-07-25 13 18 42) AMNESIAの主人公はペットをうっかり殺しちゃってその話をすると長セリフで逆ギレするメンヘラで有名。アニメ化したネオアンジェリークの主人公はガチで戦闘訓練してたし、コードリアライズの主人公は体当たりやら爆弾やらで敵勢力を蹴散らす戦闘のプロ。こう見ると戦うヒロインも多いね。 -- 名無しさん (2019-07-25 16 51 21) 前にやってた男版シスプリが年齢幅あったけど女向けは基本そうなのか -- 名無しさん (2019-07-25 17 23 16) 恋愛ゲームで魅力的な男性キャラがいるんだからその逆もそりゃいるわな。望美さんが気に入ったぞ -- 名無しさん (2019-07-25 17 56 11) ブスとか醜悪な見た目って割にはどいつもこいつも可愛くて笑っちゃうすよねあの世界の住民は盲目かな -- 名無しさん (2019-07-25 18 40 34) ↑超デブ化した元美少女がダイエットする乙女的恋革命ラブレボというゲームがあってだな -- 名無しさん (2019-07-25 19 54 32) 十三支演義の猫耳美少女関羽ちゃんとクリムゾンエンパイアの爆乳軍人メイドのシエラちゃんを見た時の衝撃は忘れられない -- 名無しさん (2019-07-25 20 38 14) あやかしごはんの主人公すき。幼女と陰陽キャの3パターンあるし -- 名無しさん (2019-07-25 21 40 58) ↑9 その程度なら他にもいるぞ。 レコラヴとラヴアールのヒロインは共に小5で同じ名前の別人。 -- 名無しさん (2019-07-25 23 05 04) はーとふる彼氏の主人公は、基本的にハイテンションでどんな状況も平気で受け入れるし、某裁判風に「異議あり!」とか言っちゃう言動がちょっと痛いがかわいいぞ(ゲーム中に絵は出てこないし、外見描写もテキストに出てこないが)。なお -- 名無しさん (2019-07-26 00 15 08) 途中送信した。なおルートによってはバラバラにされたり、脳だけになったり、伝説のプリンを求めて旅立ったり、鳥貴族と駆け落ちする模様。 -- 名無しさん (2019-07-26 00 17 04) その存在が男性オタク界隈には中々届かないのでどんなに美少女でキャラ造形が魅力的でもファンアートや薄い本が分不相応に少ない、どれだけ少ないかっていうと男児向けアニメの美少女よりも更に少ない -- 名無しさん (2019-07-26 00 19 42) ↑4 知らなかった、ありがとう。軽く探してみたけどやはり小5が最年少だろうか…… -- 名無しさん (2019-07-26 09 30 34) ↑2 そりゃ元々女性オタク(腐・ノーマル問わず)向けだからどんなに顔が良くても男の捜査網には入ってこないだろうよ。あと少女漫画の延長線上だから男の性欲に刺さるような外見じゃないキャラが大半だしね -- 名無しさん (2019-07-26 11 09 05) アムネシアのパウリちゃんいいよね、バッドエンドとかヤンデレ苦手でなければぜひ一度プレイして欲しい。色々派生作品も出てる。 -- 名無しさん (2019-07-26 12 17 47) やっぱり望美様は伝説だな。 -- 名無しさん (2019-07-26 16 30 48) ↑3男向けの女主人公となると今話題のライザリンとかエロゲなら対魔忍アサギとかになるし、同じ女主人公でもプレイヤーの性別で容姿はえらい違いになるよね -- 名無しさん (2019-07-26 17 34 10) あんスタの主人公みたいな具体的な外見や性格の描写がなされてないタイプって特殊な方だったんすねぇ -- 名無しさん (2019-07-26 20 10 03) アニメの存在感がでかすぎるけど、ダイナミックコードも元は乙女ゲーなんだよね。主人公はどんな感じなんだろうか -- 名無しさん (2019-07-26 21 37 20) 遥か3では望美人気が高すぎて4以降の失速がな…。いやマジで彼女男前すぎんよ。 -- 名無しさん (2019-07-27 07 40 32) ↑2ダイナミックコードはバンドごとに女主人公がいて立場も違うけど全員可愛くて素敵な女性だよ。性描写が過激かつ攻略キャラが重過ぎるけど。女性関係抜きでほぼ全ての問題を解決済みだとああになるんだ…って点でアニメは割りと良く出来てる気がしなくもないが多分錯覚 -- 名無しさん (2019-07-27 14 00 04) どのゲームかは忘れたけど、目を描写するかしないか切り替えられる機能があって、これは各層に優しいなと思った -- 名無しさん (2019-07-27 21 26 36) ↑目というか表情だった。今調べたらStarry☆Skyだった。10年前か… -- 名無しさん (2019-07-27 21 38 57) こうして見ると、意外とアニメ化されてる作品多いんだなあ -- 名無しさん (2019-07-27 21 59 28) ↑11 渋とかでも女性向けって「キャラ単体のタグ」を「絡み絵(含むR18)」で付けないからとにかく探しにくい。男性向けみたいに「キャラ名 巨乳 太もも」とかのタグで探せるわけがないしな。 -- 名無しさん (2019-07-27 22 14 23) ネオロマ御三家で金色のコルダだけないのがさみしい。まぁ日野さんゲーム中で選択肢以外喋らないしスチルも皆無(出ても手だけとか)だから仕方ないけど -- 名無しさん (2019-08-20 03 20 24) クレプシドラってゲームの主人公がゴスロリっててちょっと気になってる -- 名無しさん (2019-12-24 03 55 39) 文化の違いは大きいんだねって -- 名無しさん (2020-03-20 22 39 29) 遙か2花梨も健気かわいいぞ -- 名無しさん (2020-04-15 00 39 50) どの主人公も努力して頑張った結果攻略対象とラブラブになっているので、最近流行りものの影響で「頭の軽いアッパラパーが努力せず男をかどわかす」という誤解がこれ以上広まらないことを祈る -- 名無しさん (2020-10-13 20 52 06) 恋愛成立過程が雑な乙女ゲーもざらにあるから努力と言われてもなぁ… -- 名無しさん (2020-10-13 21 02 41) ↑みたいなのは乙女ゲーとしてはクソゲー扱いされるぞ。 -- 名無しさん (2020-10-14 20 24 44) ↑×2 悪役令嬢転生もので本来の主人公も転生者ってケースだと、努力をせずに「世界は自分を中心に回ってる」と勘違いしてざまぁされるってのが結構あるな -- 名無しさん (2020-12-27 13 03 57) ↑乙女ゲーやらなくて悪役令嬢ものしか知らない人だと「ふわふわお花畑」が「ふええ、わかんないよう…」と言ってると男全部やってくれる、と勘違いしてることがあるのはそれだよな。ハッキリ言ってそんじょそこらの男より男前がそろってるんだぞこの界隈。 -- 名無しさん (2021-05-26 08 41 27) 悪役令嬢物はいいと思うけど、それで間違った乙女ゲー知識持った人が増えてるのがな。現実と架空の乙女ゲームが違うってことはせめて認識してほしい。 -- 名無しさん (2021-05-26 20 04 27) 紹介上手くて気になるゲームがちらほら見付けた -- 名無しさん (2022-02-09 11 39 29) 社会人主人公は珍しい、ともあるけど最近はヒロインの平均年齢上がってるイメージもある。やっぱ10代ヒロイン×大人の男性に拒否感抱くユーザーが増えてきてるのもあるのだろうか。 -- 名無しさん (2022-02-09 12 06 55) 少子化でユーザーの平均年齢が上がってきた、というのもあるかも -- 名無しさん (2022-02-09 16 11 10) ネット小説の乙女ゲーの悪役令嬢ものに出てくるヒロインはピンク髪が定番だけど、実際の乙女ゲーのヒロインの髪色って黒とか茶ばっかじゃね?ピンク髪なヒロインは極少数な気がする -- 名無しさん (2023-06-18 21 39 44) ↑一応ピンク髪はいるんだが、悪役令嬢物みたいにコテコテのピンクじゃなくてピンク入った茶髪とか金髪って感じ。あとライバルキャラも金髪はほぼいなくて、多いのは清楚系の黒髪か思い切って赤とかのパーンとした派手なのが多いんだよね実は。 -- 名無しさん (2023-06-19 04 18 20) 悪役令嬢ものの広がりで乙女ゲーを紹介しても「でも乙女ゲーの主人公って頭ゆるふわで人の男取るんでしょ?」とか言われるようになって辛い……基本皆いい子やで -- 名無しさん (2024-01-31 00 25 00) 悪役令嬢ものの乙女ゲー主人公は理想に現を抜かして現実を見ない人か、主人公の立場を利用してチヤホヤされる為だけに邪悪な行動を行う絶対悪のどちらかのパターンが基本だね -- 名無しさん (2024-07-15 16 14 19) 最近だとトラブルマギアのルチアちゃんが可愛かった -- 名無しさん (2024-09-20 12 50 55) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/odenfan/pages/618.html
乙女ゲー 浅井長政と黒田官兵衛の間にある恋愛フラグを指す。 戦パ16話時点では、官兵衛のパラメータがこのようになっている。 状態:職場の先輩 親密度:♥ ♥ 行動力:★★★☆☆ あと一押しでミニイベントスチルの回収が見込めそうな状態。 主人公・長政が戦場で活躍すればするほど、『職場の先輩』からより親密な間柄へハッテン いや発展が予想される。 そして数分後、長政の活躍にときめいたか、官兵衛のパラメータは以下のように変化している。 状態:ちょっと気になる先輩 親密度:♥ ♥ ♥ ♥ 行動力:★☆☆☆☆ 更に戦パ17話では、長船貞親と小次郎の間でもフラグ成立。 状態:気になる大名 親密度:♥ ♥ ♥ ♥ ♥ ♥ 行動力:★★☆☆☆ ちなみにこの長船、一度の戦闘で計四回も惚れ惚れしている。 長政♥官兵衛をも凌ぐラブパラメータの上昇である。
https://w.atwiki.jp/risouotome/pages/39.html
228 :名無しって呼んでいいか?:2011/06/11(土) 15 25 34.88 ID ??? 攻略キャラ全員さまざまな理由で主人公を嫌ってる所から始まる乙女ゲー 優しいのは主人公の従兄の姉御と 主人公を慕ってくれる幼女だけ(百合に走ってもOK) 主人公は積極的に声をかけるがうざがられ 中半まで打ち解けられない 打ち解けるきっかけは主人公が攻略キャラに平手打ちしたり 泣き落したり大喧嘩したり攻略キャラを庇って主人公が銃で撃たれたりエトセトラ そこから友人になり段々恋愛にシフト 実は一人だけ嫌ってない攻略キャラもいる 事情により嫌ってるふりをしなければいけなかったとかで なかなか陥落しないのがイイ 229 :名無しって呼んでいいか?:2011/06/11(土) 16 49 47.65 ID ??? 228 M向けゲームかと思ったw 嫌っている理由は何だろうか。成績争いや女嫌い、はたまた女みたいにグループがあって総出で嫌ってたとか。 231 :名無しって呼んでいいか?:2011/06/12(日) 12 46 20.64 ID ??? 好きの反対は無関心と言うし、そこまで嫌うからには攻略キャラのハートに なにがしか食い込むものがあるからだろうしな 攻略キャラが主人公を好きになった時とそれを自覚した時のジレンマとか すごく見てみたいw 233 :名無しって呼んでいいか?:2011/06/14(火) 00 55 09.41 ID ??? 231 嫌いなのについドキッとしてしまって「何緊張してんだ俺ーーー!?」 と悩み焦る姿が目に浮かんだ 235 :名無しって呼んでいいか?:2011/06/14(火) 13 26 42.46 ID ??? 229 自分が好意を持っている女性に何か害を及ぼそうとしている人がいる、とか 236 :名無しって呼んでいいか?:2011/06/14(火) 15 26 57.42 ID ??? 229 ファンタジーなら身分とか種族とか国交の問題で色々ありそうじゃない? あと覚えてないけど昔攻略キャラを傷つけました(しかし誤解だった)とか 単純に主人公にテストでいつも負けて妬んでますとか。ちょっと小者だけど
https://w.atwiki.jp/koty/pages/16.html
2006-総評 2006年が大メーカーの大作同士が相打つ大戦の年だったとするならば 2007年はやや小ぶりな群雄割拠の乱世といえただろう、11月のあの日が来るまでは。 去年のクソゲーの豊富さ故に新年が明けても過去の話題にとらわれていた当スレであったが、 「アップルシードEX」の登場と共にスレも色めき始める。 クソゲーの誉れ高い「クリムゾンティアーズ」の丸コピペのゲーム内容と オフィシャルホームページに「APPELE SEED EX」と表記されるネタ性で話題となる。 また、開発会社のドリームファクトリーはこれに続いて「一騎当千 Shining Dragon」を繰り出し クソゲマイスターとしての名声をゆるぎない物とした。 そして発売前から「見えてる地雷」と評価されていた「エルヴァンディアストーリー」が投下された。 二世代前のグラフィック、貧相すぎるアニメーション、微妙なゲーム内容、電波ストーリーを兼ね備えており さらにボイスチェンジャーを使用したボスボイスが絶望感を生み出すことに成功している。 スレ住人達による「エルヴァンディアゴー」の掛け声で開始される独特の雰囲気も味わい深い。 さらに、やはりというべきか、「戦闘国家・改LEGEND」に失望の声がスレにも届き始める。 ゲーム内容については言うに及ばず、ギリギリまで発売元を隠していた事が購入者の怒りを買った クソゲーをリメイクしても生まれるのはクソゲー、そんな当たり前の事件だった。 アーケードでクソゲー扱いされていながら手抜き移植してクソゲー再生産した「幽★遊★白書」とあわせて 後世への教訓にしていただければ幸いである。 地味ではあるが、「ゾイドオルタナティブ」もなかなか見逃せないクソゲーだ。 登場するゾイドは敵味方あわせて5種、必殺技エフェクトがノイズだけ、ステージ数たったの14という内容は、 平成20年を一月半後に控えた時期に発売したとは思えない、マイコン時代からタイムスリップしてきたかのようである。 ゾイド関連商品なら当然あるべきキット特典も無く、ゾイド展開の終焉を暗示するかのようだとゾイド板住民を嘆かせた。 2006年発売のはずが1年後にタイムスリップして現れた「GT5P」も、ダメージ表現や天候変化もない、 オンラインでチャットもできない、国内回線なのにラグラグで有り得ない挙動と、 20世紀から寝かせてあったんじゃないかと思うようなクオリティーを堂々と見せつけ、 また「オンラインカーライフシミュレーター」を名乗りながら発売日にオンライン未対応という離れ技もやってのけて、 看板ソフトだと期待した小売関係者の「おかしい、なにかがおかしい」という悲鳴が報道される椿事を演出してくれた。 では今年の大賞を発表しよう。 「年末には魔物が潜む」の言葉を裏付けるように、年の瀬の11月、満を持して登場したのが「四八(仮)」である。 そもそも携帯機において、ONI、アパシーと二連発でハイレベルな糞を排出したクリエイター・飯島多紀哉氏の作品だけあって、 住人の中にはその出来を危惧、いや期待する者も少なからずいたものだが、 二年という年月を費やして熟成されたそれのクオリティは、彼らの予想を大きく上回るものであった。 ADVの肝と言える収録シナリオは、その大半がコンビニの都市伝説本にすら及ばない稚拙な内容。 ゲーム誌編集部とのコラボ、また過去作や同人作品などをネタ元にした内輪受け話や、 「各都道府県の住人が語る怪談」と言うわりには、るるぶを斜め読みして書いたかのような観光案内レベルの話。 スレ住民からは、「自分の県の話を楽しみにしていたら、猿の紹介をされて終わった」などの悲痛な声が続出した。 ご丁寧にも、「珍しくマシ」とされた話には盗作疑惑が発生している有様だ。 また、システムの出来の悪さも特筆すべきであろう。 今時のADVならば標準搭載と言っても過言ではない、 オートモード、既読スキップ、バックログ閲覧などの機能は当然のごとく未搭載。 そして、その仕様は、ランダム分岐やまどろっこしいシナリオ解放条件などと相乗効果を生み、 シナリオの達成率を上げる事を非常に困難にしている。 しかも、そんな逆境にもめげず達成率100%を目指しても、東京エリアはコンプリートできない「仕様」だと 公式攻略本で止めを刺されてしまう始末である。 そしてこれらの様々な問題すらかき消してしまうのが、ゲーム進行を不可能にする恐るべきバグの存在。 セーブ時に「戻る」ための×ボタンを押すとフリーズ、ムービーに入るとフリーズ、スタッフロールで(ry… ロード後に画面中央に大きな白枠が出現したら最後、ロードし直しても二度と消えることはないなど、 シナリオよりもバグの方が遙かに怖いという、飯島の粋な計らいを存分に味わえる。 メーカーのサポート対応も、単に悪いというだけでは終わらずに、交換時に涙を拭くためのハンカチを同封したり、 「セーブした後にメモカを抜き差し」という画期的な公式対処法など、一味違うセンスが光る。 そもそも、ADVはそのシステムのシンプルさゆえに、 よっぽど電波シナリオか致命的なバグでもない限りオブザイヤーレベルのクソゲーは生まれにくいと言われる逆境の中 シナリオ、システム、そして制作サイドの香ばしさ、全てを兼ね備えていたというのは、 さすが二打席連続本塁打の面目躍如といったところであろう。 今年のクソゲーオブザイヤーを振り返ると、『四八(仮)』という十年に一本とも思われるソフトは出たものの、 全体的には適当に手を抜いた作品が順当にクソであった、という印象だ。 最後に栄えある2007年度クソゲーオブザイヤーを受賞した「四八(仮)」の企画者でもある飯島氏に尋ねてみたい。 「で、製品版の正式タイトルはいつ決まるんすか?」
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/8368.html
WWFスーパーレッスルマニア 【だぶりゅだぶりゅえふすーぱーれっするまにあ】 ジャンル スポーツ 対応機種 スーパーファミコン 発売元 アクレイムジャパン 開発元 Sculptured Software 発売日 1992年4月24日 プレイ人数 1~2人 定価 8,800円 判定 クソゲー ポイント レスラーの能力差一切なし締め技・関節技がないレスラーのグラフィック自体は悪くない 概要 登場レスラー 問題点 評価点 総評 余談 概要 アメリカの実在するプロレス団体WWF(現:WWE)のレスラー10人が登場するプロレスゲーム。 ルールは実在のプロレスと同じでフォールして3カウント。場外では10カウントでリングアウト負けとなる(*1)。 体力ゲージが画面上部にあり、ダメージを与えることで減少し、フォールが決まりやすくなるというオーソドックスなシステム。 体力が明示されているので、初心者でもわかりやすい。 シングルマッチ、タッグマッチが可能。 なお「レッスルマニア」というのはWWFのプロレス興行の名称。 登場レスラー ジェイク・ロバーツ ランディ・サベージ ジ・アンダー・テイカー ハルク・ホーガン ホーク・ウォリアー アニマル・ウォリアー アース・クエイク タイフーン デッド・デビアス シッド・ジャスティス 問題点 レスラーはたった10人 違うのは見た目だけ 登場するレスラーの総数10人というのは少なすぎる。 そして最も致命的なのが、レスラー10人が同じ技しか使えない。更にスタミナや打たれ強さも全く同じ。 その技もオーソドックスなものばかりでパンチ、キック、ドロップキック、クローズライン(ラリアット)、ショルダータックル、ボディスラム、ヘッドバッド、バーティカルスープレックス(ブレーンバスター)、エルボードロップ、ニードロップ、ハンマースルーとたったこれだけ。 「技が均一で乏しい」=「とことんシンプルな操作性」で低年齢層向けのエントリーソフトとして開発されている。日本人だとわからないと思うが、1990年代初頭のWWFは、今日のオトナ向け路線とは180°異なるファミリー路線のコンテンツで、テレビのWWFを見たアメリカのチビっ子向けのヒーロー物のアクションゲームと言えばしっくり来ると思う。つまり他のプロレスゲームと比較したり、プロレスゲームとして評価するのがそもそもの間違いである。 CPUの強さがヌルすぎる 「EASY」「NORMAL」「HARD」とあるが、HARDでも相当弱い。 動きがもっさりしていて全然迫力がない キャラがでかくてグラフィックはそれなりによく描けているが、いかんせんスピード感がない。 特に走りがひどく、ドタドタと音だけムダに立ててスピードはやたらのんびりしている。 プロレスの勝ちパターンの1つ「絞め技、関節技によるタップアウト(ギブアップ)」がない 勝ちはピンフォールによる3カウントかリングアウト。 それもそのはずで、スリーパーホールドやベアハッグなどの絞め技、関節技が一切ない。 単純に1試合を戦うだけで目標にできるものすらない 対戦プレイ特化のゲームという意味で解釈しても、こんな単調極まりないのではすぐ飽きてしまうこと間違いなし。 試合中のBGMがない BGMを使わずザワザワとざわめきの効果音のみというのはプロレスの会場をイメージしたものだろうが、ゲームとしての盛り上がりに欠ける。 またリアル路線を追求しているという理由だとしたら画面上部に表示されている体力バーはどう考えてもリアル気分を壊すものでしかない。 何一つ褒めようもない上にネタにすらならないという救いようのなさ 「クソゲー」として名高いタイトルに『たけしの挑戦状』『シティ・アドベンチャー タッチ ミステリー・オブ・トライアングル』『ジーキル博士の彷魔が刻』『AKIRA』『光GENJI ローラーパニック』などが挙げられるがいずれも個性やネタ要素はあったり、ピンポイントで楽しめる部分はあったりなど、多少は褒められる部分があるか、それなりの存在感を持っているものである。 その点本作には、それすらないのだ。 評価点 性能で劣るハードでももっとマシなプロレスゲームはゴマンとあるのでハッキリ言って何もない。妥協に妥協を重ねたうえで強いて挙げるなら… リングアナがおり試合開始前にレスラーが体重まで本格的なコールがされる。 オール英語で読みづらいが、元々アメリカのプロレスなのでまあ雰囲気には合っている。もちろん英訳してまで読みたいかと言えば… 一応選択画面の顔グラはリアルで、レスラー選択画面でカーソルを合わせておけばそのレスラーのテーマが聴ける。 総評 レスラーのグラフィックはよくできているので、タイトルの通りWWFのマニアがお気に入りレスラーでプロレスを楽しむためのゲーム…と言おうにもレスラーの個性もクソもないのでマニアならむしろバカにされているとしか思えず怒りそうなレベル。 スーパーファミコンの性能を全てグラフィックに注ぎ込んだという言い訳ができなくもないが、ゲームとしてはあまりにも貧相すぎて話にならず、レスラーの個性をガン無視していては見た目だけ似ていたところで本末転倒。 褒めるどころか擁護する点すら皆無というのもある意味珍しい。俗に言う「クソゲー」とて大多数は、ネタとしての輝きや個性を持っていたりもするがそれすらもないので「もはや存在する価値なし」と言っても過言ではない。 こんなものを買った人は金をドブに捨てた気持ちにしかならなかったはずだ。まして8,800円で新品購入した人の気持ちは察するに余りある。 まあ100円以下で売っていたならクソゲーの底辺見たさという興味本位で買ってみてもいいかもしれない。 余談 本作の海外版の発売元はアクレイム本家ではなく、当時既に子会社となっていたあのLJNになっている(*2)。同タイトルのGENESIS版(*3)もあるが、登場するレスラーが8人に減っており、ホーガン、テッド・デビアス、ランディ・サベージ以外は別のレスラーに差し替えられている。なお、LJNはゲームのほかにもフィギュアを販売しており、WWFのレスラーたちのフィギュアもあった。 本作の1ヶ月前(3月27日)、ファミコンでも『WWFレッスルマニア チャレンジ』(発売元 ホット・ビィ)というゲームが発売された。 こちらは別にキャラはでかくないしグラフィックもチープだが、9人のレスラーに能力差がある(*4)。同時に多少操作しにくいが動きもそれなりにスピーディーで、ゲームモードも「3対3のイリミネーションマッチ」や「プレイヤー2人VSCPUの協力タッグ」など選択の幅がある。 また登場レスラーに「人間山脈」という異名を持ち巨体レスラーとして名をはせていたアンドレ・ザ・ジャイアントも登場している。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9006.html
バルトロン 【ばるとろん】 ジャンル シューティング 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売元 東映動画 開発元 ショウエイシステムベアーズ 発売日 1986年3月19日 定価 4,900円 プレイ人数 1人 判定 なし ポイント 比較的地味なシューティング自由度が高く特殊武器やワープも完備 概要 ストーリー 内容 評価点 問題点 総評 余談 概要 1986年3月に東映動画が発売したシューティングゲーム。 2人プレイは交互なのでゲーム自身は1人用である。 典型的な横スクロールシューティングでパワーアップなどは無いが、サブウェポンを搭載し、後戻りも可能など自由度は高い。 タイトルの「バルトロン」とは敵の名前であり主人公では無い。 1980年のアーケードゲーム『ディフェンダー』をモデルとして作られている。 ストーリー 宇宙歴2999年、銀河系の果てにある地球に似た「レニオン星」に地球人は移住していたが、そこに強大な軍事力を持つ「ピスマーク帝国」が地球征服の足掛かりとするべく侵略の手を伸ばしてきた。 ピスマーク帝国はそのために前線基地をレニオン星に建設し、最強の兵器「バルトロン」を設置した。地球を守るためには、バルトロンが動き出す前にその基地を破壊しなければならない。 地球防衛軍は、最後の希望とも言える銀河系最速のスターシップ「ジストリアス」を発進させた。 内容 横スクロールのシューティングで8方向操作が可能。 攻撃はAボタンで行い、空中弾と地上弾を同時に発射する方式で、地上弾は1発ずつで着弾するまで次の発射はできないが空中弾は連射可能(画面内では2発まで)。 Bボタンを押しながら十字ボタンと複合で使用。 下でワープ(進行方向に向かって道中を飛ばして一気に進める)。 上でフラッシュボンバー(画面内の敵を全滅させる)。 左右なら今の進行方向と逆を押すことで進行方向を反転。 スピードは画面の進行方向(前)寄りの側にいると速くなり、反対側(後)だと遅くなる。 ただしラスボスのバルトロンが登場するステージだけは速度が固定であり、また方向転換も出来ないようになっている。 エネルギーは燃料のような位置付けになっており、移動時間で徐々に消費され、ワープやフラッシュボンバーを使うのにも一定量が必要。 それらが使用可能な状況であればハイスコア表示の下に「☆WARP」「:FLASH」が点灯している。 飛行によるエネルギー消費は時間のみなので、スピードが遅い後方にいると燃費が悪くなる。 発射台から打ち上げられる青カプセルを取ればエネルギーが補給され、黄カプセルならバリアーとなり一定時間無敵(*1)になる。 発射台にせよカプセルにせよ、自機の弾が有効で破壊できてしまうので注意が必要。発射台にぶつかってもやられてしまう。 評価点 スタンダードなシューティングながら、特殊武器や自在なワープなどこの当時のゲームの中でもオリジナリティがある。 実際シューティングの代表格である『グラディウス』にしても『スターソルジャー』にしてもワープは隠しアイテムや、条件を満たすことで発動するのみでしかない。 また、当時のスクロールは一方通行でシューティングなのに後戻りができるというのも高い自由度につながっている。 一歩間違えばパワーアップアイテムが破壊できてしまうというのも、やたらめったら撃ちまくればいいという単調さもある程度は排している。 画面上部のレーダーで早めに敵を察知できる。 これにより適切にポジショニングを取って迎撃しやすい。 難易度も過剰なものではなく、初心者でも楽しめる程度。 この当時はまだ容量が少なく、長く楽しませるために敢えて高難度設定のゲームが多かった。 実際上記のような変則的なことをしなくても、普通に撃っているだけでも充分クリアー可能なレベル。 残機が最初から5機もあるので、初心者にやさしい配慮になっている。 BGMがチープな割には、背景はこの当時にしては細かい部分までよく描かれている。 また、ワープ時のアニメーションがファミコン初期にしてはかなり凝っている。 問題点 自機の操作性自体は良いものの、スピードが画面上での前後のポジショニング依存ということもあって攻撃回避などで前後するだけでスピードまで変化してしまう。それによって不必要な時でも画面の移動速度が変化するので想定外なことが起きやすいし目が疲れる。そのため、あまり前後移動したくなくなる。 また反転すると、それまでの後ろが前になるので、急に速くなるためやられやすい。 当時のゲームらしくハイスコアを狙うのが大目的なのだが、特にボーナスも無いのでじっくり稼ぐしかない。 当時のシューティングではボーナス要素は欠かせなかったので物足りなさがある。 BGMが少々チープすぎる。 雰囲気を壊すようなものではないが、クオリティ自体は1年ほど前のレベルでしかなく1986年のゲームとしては見劣りする。 ラスボス「バルトロン」のグラフィックがラスボスらしい威厳が感じられない。 コアを破壊していくスタイルはこれまでにもあり、コア以外は背景扱いという例はこれまでもあったが、タコの足のような触手っぽい曲線ばかりで最終兵器という感がまるで無い。 上記の通り背景自体のクオリティが良いこともあって、肝心なラスボスがこれでは勿体ない。 またバルトロン戦ではポーズを掛ける事が出来ない。これは恐らく弾幕への対処としてポーズを連打されるのを防ぐ為だと思われるが、バルトロン戦の最中に来客が来よう物なら悲惨な事に。 総評 グラフィックやBGM、効果音は当時のファミコンにしてもチープで、まるで1年ほど前のクオリティだが、ゲーム自体は特におかしな挙動も無く、操作性も良く敵キャラクターのバリエーションもそれなりに多いなど一定の水準は満たせており、目立った致命的なバグもない。 また、パワーアップこそ無いものの特殊武器やワープなどもあり、一本調子のような展開になることもない。同時に後戻りもできることもあって、自由度も高められている。 余談 発売・東映動画、開発・ショウエイシステムは、後に言わずと知れた「北斗現る所クソゲー在り」の伝説や『スケバン刑事III』などを作り上げたコンビである。 そのため、本作自体の出来は悪くないが、クソゲーのように扱われてしまうこともある不憫な一面がある。 また「自機の位置取りでスピードが変化」「エネルギー消費がスピードと関係なく時間のみ」というシステムも、メーカーは違うが半年後に発売された稀代のクソゲー『ゴーストバスターズ』と共通していることもクソゲー視される一因と思われる。 なお本作のデザイナーは後に『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』の隠しメッセージで有名になる「なかじまかおる」氏である(参照)。
https://w.atwiki.jp/jewelry_maiden/pages/1082.html
鶏冠石姉様のお願いだから、仕方ないことだった。 だけど、無理して姉様のドレスを着込んで、髪型を真似して。 「ゴールデンウィークねぇ……今更出かける気にもならないなぁ」 そして、広いリビングで二人並んでテレビ鑑賞。しかも隣は、 よく知らない姉様のマスター。 落ち着かない。落ち着かなすぎる。心臓なんてないのにドキドキしていると 言えばいいのか、この感覚は。 マスターとは違う、これは単純に緊張しているって、自分でも分かる。 少し離れてよう……拳一つ分ぐらい、間を空ける。 「どうかした?」 「べ、別に」 「別にって、虫の居所でも悪いのか? 不機嫌そうだけど」 「そんなこと、ない……ですわ?」 「首かしげられてもな。まぁ、あんまり無理するなよ」 こちらの顔をしばらく見つめた後、またテレビの方へ顔を向ける姉様のマスター。 実はばれてるなんて事は……ううん、絶対ない。そんなことない。 「そういえば、去年のゴールデンウィークはお前にめちゃくちゃ高いレストラン 連れて行かれたっけな。テレビでやってたから連れていけってさ」 その言葉で、私の頭は思考停止してしまった。 高いレストラン? そんなの覚えているはずないし、そもそもうちのマスターが 連れてってくれるはずがない。ケチだから。 姉様ずるい……じゃなかった。とにかく返す言葉が浮かばない。一体どうすれば……。 「えっと、そこで何食ったっけ。確か俺の一ヶ月分の昼食代に匹敵するものすごいのが」 「そ、そんなの忘れましたわっ。大体、いきなりそんなこと言ってどういうつもり?」 何とかいつもの姉様が言いそうなことを言ってみるけど。 「いや、そんなことがあったなぁってだけで……やっぱり、何か気に入らないことでもあったか? 俺が悪いなら謝るけど」 どうやら、いつも通りの演技に失敗したみたいだ。あたしとしては、 「相変わらず鶏冠石は厳しいなぁーはっはっは」的展開を期待したのに。 でも姉様の話聞いてたら、普段からこういうことしか言ってないイメージが。 「鶏冠石?」 「え? あ、いやその、あんた……っと、あなたが気にする事じゃないですわ」 「そうか。それならいいけど」 どうも腑に落ちない、そんな顔を見せる姉様のマスター。 大丈夫、まだばれてない。ばれてないばれてない……。 夜も更け、いつも姉様が寝ているというベッドの上に腰を下ろす。 普通宝石乙女は箱の仲で寝ると言うけど、そこはさすがと言うべきか。 でも、枕が変わると眠れないというか、なんだか落ち着かない。この調子では、 徹夜してしまいそうだ。 とは言っても、長い夜の時を過ごす暇つぶしの道具なんて持ってない。やはり、 無理して寝なければいけないか。 「起きてるか?」 布団に潜り込もうとしたところで、ノックの音と共に姉様のマスターの声が聞こえる。 あまり関わりたくはないんだけど……でも、嘘をつくのもどこか気が引けてしまう。 「ええ。一体どうしたの?」 ドアの向こうへ返事を返す。 「少し、いいか?」 「……構わ、構いませんけど」 戻りかけた口調に冷や汗を感じつつ、平常心を保つ。 深呼吸をしたところで、姉様のマスターが部屋に入ってきた。 「悪いな、こんな時間に」 「本当、もう少し時間を考えなさい」 「そうする。だけど今日はちょっと、な。隣いいか?」 構わないと言うと、ベッドから体を起こすあたしの隣に、姉様のマスターが座ってきた。 というか、すごく近い。ギリギリ肩がくっつかない程度の距離しか空いていない。 「あのさ、やっぱり今日の様子がどうしても気になって……その、悩みがあるなら、話してくれ」 「な、なや……別にそんなもの」 「そういう風には見えないぞ」 あたしの肩に、この人の手が優しく置かれる。 それだけでも、思わず体をびくつかせてしまう。触れられていたんだから、 それは気付かれたに違いない。 「大丈夫か?」 「あ、当たり前でしょう」 「そうか……でもさ、俺達もう一緒に暮らし始めて結構長いんだから、 少しぐらい頼ってくれてもいいんだぞ?」 「……何を言い出すの?」 横目で見つめる彼の顔。 視線はまっすぐとあたしの顔に向けられ、その目は真剣そのもの。まるで、 愛の告白でも始まるんじゃないかという雰囲気だ。 すでに、心の平常心は完全にバランスを失っていた。頭の中は状況整理が追いつかず、 今にも煙が上がってしまいそう。 「いや、まぁ……まだ2年ちょっとの付き合いだけどさ、俺はお前のこと家族だって思ってる。 だからあまりそういう顔されると……」 照れくさそうに目をそらし、頬を指でかく。 恥ずかしいのはこっちの方だ。大体あたしは姉様ではなく……。 「鶏冠石」 「は、はいっ」 再び真剣な眼差しをこちらに向けられ、あたしは驚きで声がうわずってしまう。 「ホントに何もないのか? 今日のお前、なんだかお前らしくないし。 もしかして何か本当に悩みが」 「い、いえっ、そんなもの全然」 近いっ! 顔近いっ! 「マスターの思い過ごしっ。別にあ……わたくし、 悩みなんて一つもありませんでしてよ?」 「そうか? でもお前」 「何でもありません」 「いやしかしな……」 「何でもなくてよ」 「だけど」 「何でもないって言ってるでしょっ!!」 冷静さを失っていたあたしは、そのときの行動を理性で抑えることが出来なかった。 気付いたときには左腕を振り上げ、姉様のマスターのあごに裏拳。 その後間髪入れずに、右手が彼の体を突き飛ばしていた。 姉様のマスターは、悲鳴を上げる余裕もなくベッドから落ち、そのまま床に頭を打つ。 ……あたしが冷静になったのは、すぐのことだった。 目の前に広がるのは、最悪の光景。 「やば……」 ケガはないか、生きてるか。それを確認するため、ベッドから降りて彼の傍らにしゃがみ込む。 息はある、心臓も動いてる。気絶してるだけ。 ……うん、問題なし。問題はないけど……。 ずり落ちてきたカツラを、ベッドの上に置く。 これはもう、この場にいること自体が危険といえる。 ……こ、この人が悪いんだ。この人が顔を近づけてくるから。あんな恥ずかしいこと言ってくるから。 「し、知らないっ」 もう、自分に素直になって行動するしかない。 毛布を床で気絶する姉様のマスターにかける。これだけ柔らかい絨毯の上なら、 そのまま寝ても平気だろう。 そしてあたしは、一目散にこの屋敷から逃げ出す。もうこんなところにいられるほど、 あたしの心に余裕はない。 鶏冠石姉様には悪いけど……もう、ギブアップ! ◆ 「……で、逃げ帰ってきたわけだな」 家に帰って最初に見えたのは、どこか呆れた表情のマスターと、 あたしのドレスを着た鶏冠石姉様の、落胆した顔。 姉様がいつばれたのか、それはどうでもいい。あたしは仕方なく、 事の次第をマスターに話した。 「まぁ、大体のことは鶏冠石ちゃんに聞いたから知ってる」 「逃げ出すなんて、約束と違うではありませんか」 「ね、姉様だって、何でばれてるのよぉ」 さすがに今回ばかりは、逆らわずにはいられない。横目で姉様を睨むけど、 すぐにマスターの露骨なため息が聞こえ、二人並んで肩をすくめる。 「何やってんだか……で、一体何があって、こんなことしたんだよ?」 「え、それは姉様がうぶっ」 マスターに話そうとしたところで、首に腕を巻き付けてきた姉様が、あたしの口をふさぐ。 「それを話すことは、姉に対する冒涜ですわよ? レッドベリル」 「鶏冠石ちゃん」 息苦しくなってきたあたしを助けてくれたのは、珍しく怒った表情を見せるマスターだった。 さすがの姉様も、自分に非があってはいつもの威勢は発揮できない。落胆した表情を浮かべ、 あたしを解放する。 「ぷはっ。姉様、マスターには全部はなさないとダメだよ」 「で、ですが……【レッドベリルのマスター】さん、後生ですからこの事には一切触れずにっ」 「触れずにって、そんなこと言われても」 「お願いします!」 ……時代が動いた気がした。 まさか、あの鶏冠石姉様が、あたしのマスター相手に頭を下げるなんて。 これはマスターも予想していなかったみたいで、鳩が豆鉄砲を食ったような顔を浮かべている。 「あ、いや、そんな土下座なんて……あー、分かったよ。聞かないから頭上げてくれ。落ち着かないから」 「うぅ……後にも先にも、頭を下げるのはこれっきりですわ」 「そうだな、そう願うよ」 その言葉を受け、顔を上げた姉様は心底安心したかのように、肩をなで下ろした。 そんなに話すの嫌なんだ、あのこと。まぁ、あの姉様だから、仕方ないか。 「で、レッドベリル。お前は逃げ出してきたっていうけど、【鶏冠石のマスター】さんはどうしたんだよ?」 「え? あ、あぁーそれ。それはぁ、実はぁ……」 まさか殴って気絶させたなんて、言えるはずがない。 だけど、前と横から注がれる痛い視線を前に、あたしは再び逃げ出したいという衝動に駆られてしまう。 うぅ……もう絶対、こんなこと請け負わないんだから!
https://w.atwiki.jp/risouotome/pages/72.html
514 :名無しって呼んでいいか?:2011/11/05(土) 00 58 12.04 ID ??? 商店街とか町内会的な範囲での恋愛沙汰ゲー出ないかな そんで知り合いから知り合いへネットワークを伸ばしていくわけだ ともだちのともだちをみんなともだちにしちまえ!的な 寿司屋の息子⇒お茶問屋の娘⇒和菓子屋の跡取り⇒洋品店の三男坊⇒理容店の店主 ⇒靴屋の娘⇒進学塾の講師⇒居酒屋の店長⇒雑貨屋の看板娘⇒美容院の店員 ⇒中華料理屋のバイト⇒コンビニ通いのリーマン⇒喫茶店のマスター&猫⇒パン屋の常連男子高生 みたいな感じで箱庭的街の中で交友範囲を広げつつ誰かにアプローチも可 友好度or恋愛度のゲージ上げ下げでどちらかのルート突入 マイキャラを作って箱庭に放り込んでもいいし既存のキャラを選んで始めてもいい 前者の場合は名前・年齢・性別・職業のほかにポイント消費型の特殊設定があり 既存キャラと幼馴染・親族…などの設定から天涯孤独・記憶喪失等の厨設定も可 後者の場合は他のキャラとの意外な繋がりが見れたりするとかだといいな!